遺産の種類
不動産, 現金, 預貯金, 骨董・美術品, 宝石・貴金属
相談者(依頼人)
妻
被相続人
夫
相続人
相談者ご本人
依頼前
夫(80歳)が建築関係の会社経営をし、従業員も30名ほど居て繁盛しており、相談者(妻82歳)も経理で会社の運営を任されていました。
相談者は料理も得意で取引先や友人を招いて食事会をよくしたり、夫婦で人付き合いはとても大事にしていました。
貴金属や骨董品が趣味でよく旅行にも出かけて国外問わずお気に入りを見つけては購入し自宅には多くの高価な品を飾っていたとのことです。
現在の住まいも3件目でやっと納得できた家とのことで快適に過ごしていました。
しかし、夫が亡くなり、相続人は相談者本人である妻しかいないことから、手続きはスムーズにできたが子供も居ない夫婦だったので、身辺にこと考えていた時に年齢的に自分の体調のことも考えて医療保険に加入しようと思っていたとのことです。
給付金の請求の時や他手続きの時に被保険者の代わりにどなたか請求人を立てれる、指定代理請求人に誰も該当する方が居ないことがわかり、生命保険の加入も諦めていました。
会社は相談者本人である妻が事業承継しましたが、早いうちに会社を譲りたいとの話も出ていました。
依頼内容
夫が亡くなった後、いつ何かあった時のために生前対策として何をすれば良いのか分からないと相談者より依頼がありました。
「人はいつかは亡くなるがその前に認知症も心配。」とのことで、施設に入るにもお金だけでは解決できないこともあります。今は1人住まいのこともあって近くに身寄りが居ないので近所に住む友人に自宅の鍵、通帳や印鑑も預けたりしてたようですが、最近その友人が勝手にお金を引き出していたり自宅に来て自由に飲食をすることがあり、預けた物を返して欲しいと思っていたとのことです。
もし、これから先入院したり認知症になった場合の保証人もいないしと思いそれだけのことされても身寄りが居ない分その人を頼らざるえないと思い言い出せずにいました。
しかし、夫が残してくれた財産や自分に万が一のことがあった時の後始末も心配になり役所に相談に行ったりしたが、手続きが面倒で公正証書作成は堅苦しいなと思い諦めていた時に、以前保険の相談をした方に「相続診断士」のことを聞き、その聞いた方もおひとり様の対策のことを聞いていたので相談に乗ってもらったらどうか?と話しがあり依頼してくれました。
また、相談者の死後は遠方に住む甥のみが相続人になるそうですが、その方は重病がありしばらく連絡もとっていないのと、もし相続をしてもらって甥が亡くなった後、「それが甥の妻にいくのは嫌だ!」とのことから、不動産も自宅にあるものは現金化して地元に寄付したいとの要望もありました。
対応と結果
相談者の方が1人でするには困難なことも出てくるので、必要だと思う内容を相続診断士として対応できることである「おひとり様の対策に必要なのは安否確認の見守り」ということをお伝えしました。
万が一の時に備え後見人の依頼、死後事務委任、見守りは電話、メール、訪問でのサポートになります。後見人は家庭裁判所へ届け出をし、選出された方と公正書遺書にて手続きになります。公正証書で書面にすることにより、現在のように任された方が自由にお金を使うなど不安も解消されます。必要書類は委任状あれば代理でとることもでき、相談者が足を運ぶこともありません。
死後事務委任とは葬儀、告別式や医療費の支払い、行政官庁等への諸届事務などを委任することです。
相談者の方は「気兼ねない第三者に頼むのが良い」というご希望もあり、見守りからお願いしたいとのお話がありました。やはり高齢者、電話だけではとのことで月1回は訪問をして、食事したり話相手になることでコミュニケーションをとっていくようにしました。
また、会社の事業承継には今後は従業員で頼りにしている方に譲りたいとの話から遺言書の作成をしたほうが良いことも伝えました。
成年後見人制度の締結により管理、監視をしてくれるため友人に頼んでいたことも回避できるようになり安心していました。
寄付については地域により対応も違いますので、事前に独立行政法人、社会福祉法人を確認し税務について調べることにしました。
貴金属、骨董品は買い取り業者に依頼し現金化にしました。
専門家が入ることで良かったこと
相続手続きを専門家に任せることで面倒な手続きを一任できるのと、費用に関しても例えば、遺言書で1通約10万~20万、公正証書作成で約5万~10万など1つひとつ手続きを行うことで金額は加算していくので、相続に特化した専門家に任せることで一括して委託できるため、費用、時間も短縮になります。
また、相続税や今回のように贈与税が発生する場合には、事前に税理士に算出してもらい、算出した金額を財産を受けて頂く方には納得してもらうのもスムーズに手続きを進める点にもなると思います。
今回の事例では、相続財産調査や相続登記、公共料金の名義変更や銀行口座の名義変更など膨大な手続きを一任できたことが良かったこととして挙げられます。
【無料相談】相続に関するお悩みは相続診断士へ
相続は十人十色、十家十色の事情や問題があるもので、その解決策は一通りではないものです。
本記事で抱えている問題が解決できているのであれば大変光栄なことですが、もしまだもやもやしていたり、具体的な解決方法を個別に相談したい、とのお考えがある場合には、ぜひ相続のプロフェッショナルである「相続診断士」にご相談することをおすすめします。
本サイト「円満相続ラボ」では、相続診断士に無料で相談できる窓口を用意しております。お気軽にご相談ください