遺産相続の戸籍謄本は抄本でOK?【2026年最新】違いと集め方

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遺産相続

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戸籍謄本と戸籍抄本の違いをチェック!

【記事内容を動画で解説】

遺産相続では戸籍謄本と戸籍抄本のどちらが必要?

「戸籍」は国民一人ひとりの身分関係を登録・公証するものです。記載される主な項目は、本籍地、筆頭者、氏名、生年月日、続柄、出生、死亡、婚姻、離婚、養子縁組、離縁、父母または養親の氏名などです。

相続では戸籍を取得して「相続人が誰か」を確認します。相続財産の手続きは相続人を確定させなければ進められないからです。

結論:相続手続きには「被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本」が必須

相続人の確定に必要なのは戸籍謄本です。被相続人(亡くなった方)の出生から死亡までの連続した戸籍謄本で、はじめて相続人を特定できます。

被相続人しか記載されない戸籍抄本では、前婚の子や認知した子など把握していない相続人を確認できません。被相続人については戸籍謄本が必須です。

戸籍謄本と戸籍抄本の違いを一覧で比較

両者の違いは「証明する範囲」です。

項目戸籍謄本戸籍抄本
正式名称(電子化後)全部事項証明書個人事項証明書
証明する範囲戸籍に記載された全員の身分関係戸籍に記載された一部の人の身分関係
記載内容の選択全員分が記載される申請者が対象者を選択できる
相続での主な用途被相続人の相続人確定相続人本人の生存証明

戸籍の種類は3つです。

  • 現在戸籍:現在使用され、在籍者がいる戸籍
  • 除籍:婚姻・養子縁組・転籍・死亡などで在籍者が全員いなくなった戸籍
  • 改製原戸籍:法改正で新様式に作り替えられる前の古い様式の戸籍

平成6年の戸籍法改正により、紙の帳簿から電子データ管理へ変更でき、様式も横書きになりました(電子化は市区町村ごとに順次実施)。これにより戸籍謄本は「全部事項証明書」、戸籍抄本は「個人事項証明書」と呼ばれます。

なぜ「出生から死亡まで」の戸籍謄本が必要なのか?

被相続人が生涯に築いた身分関係すべてを確認し、相続人を漏れなく特定するためです。

現在の戸籍1通ではその人の全生涯はわかりません。婚姻・転籍・改製のたびに、それ以前の情報が新しい戸籍に引き継がれないことがあるからです。前配偶者との子や認知した子が現在の戸籍に記載されないケースもあり、こうした「隠れた相続人」を見落とさないため古い戸籍までさかのぼります。

収集方法は、まず死亡の記載がある除籍謄本を取得し、記載された「前の戸籍」の情報をもとに一つずつさかのぼります。「出生」の記載がある戸籍に辿り着くまで繰り返します。

戸籍謄本が必要な場面は相続人確定以外にも多数あります。

  • 生前:公正証書遺言の作成時
  • 相続後:預金口座の名義変更・解約、不動産の相続登記、保険金の請求
  • 自筆証書遺言書の検認(家庭裁判所で行う。ただし法務局保管制度を利用した自筆証書遺言は検認不要)
  • 相続放棄限定承認を家庭裁判所へ申し立てる場合

必要な部数はケースにより、少なくて3~4通、多い場合は10通以上になることもあります。

相続人の戸籍は抄本でも良い?謄本をおすすめする理由

相続人の戸籍は戸籍抄本でも問題ありません。目的は被相続人の死亡時に相続人が生きていたことの証明であり、本人が記載された戸籍抄本で足りるからです。

ただし実務上は戸籍謄本をおすすめします。理由は2点です。

1. 手続きの負担軽減:抄本では相続人の人数分が必要ですが、謄本なら同じ戸籍内の複数の相続人が1通にまとまります。

2. 取得手数料の節約:取得通数を減らせます。

相続では被相続人の戸籍は戸籍謄本まで要求される一方、相続人の戸籍は戸籍抄本で足ります。詳しくは動画でもわかりやすく解説しています。

【2026年最新版】遺産相続での戸籍謄本の集め方完全ガイド

ステップ1:本籍地を確認する具体的な方法

戸籍謄本は本籍地の市区町村役場で取得します(広域交付制度を除く)。現住所の役場ではないため、現住所と本籍地が異なる場合は注意が必要です。

被相続人の本籍地が不明な場合は、本籍地の記載を求めて取得した「住民票の除票」で確認できます。ご自身の本籍地は、本籍地入り住民票を取得するか、運転免許証のICチップを専用端末やアプリで読み取る方法もあります。

ステップ2:戸籍謄本の請求先と請求できる人の範囲

被相続人が本籍地を変更していなければ、一つの役場への請求で出生から死亡までの戸籍が揃います。変更している場合は各役場ごとに順を追って請求します(広域交付制度なら1か所でまとめて請求可)。

戸籍謄本は本人のほか代理人も取得できます。同じ戸籍の人が代理人なら委任状は不要、それ以外は委任状が必要です。

弁護士・司法書士・行政書士などの士業は、受任した事件・事務に必要な場合、委任状なしで職務上請求用紙を使い請求できます。

ステップ3:窓口・郵送・コンビニでの取得方法と必要書類

① 窓口で取得する

本籍地の役場窓口で本人確認書類を提示して請求します。

② 郵送で取得する

本籍地が遠方の場合に便利です。次を同封します。

  • 戸籍に関する証明書の交付請求書
  • 本人確認の身分証明書のコピー
  • 切手を貼付した返信用封筒
  • 手数料相当の定額小為替

代理人による郵送請求は委任状の送付も必要です。

③ コンビニ交付サービスを利用する

マイナンバーカードでマルチコピー機から取得できます。ただし未対応の市区町村・コンビニもあるため事前確認が必要です。

戸籍謄本の取得にかかる費用一覧

戸籍の種類発行手数料(1通)
現在戸籍(戸籍謄本・全部事項証明書)450円
除籍謄本750円
改製原戸籍750円

出生から死亡までさかのぼると除籍や改製原戸籍が含まれ、複数通の実費がかかります。最新額は各市区町村の公式サイトで確認してください。

戸籍収集にかかる期間の目安

期間は相続関係の複雑さで大きく変動します。

本籍地を頻繁に変更していた場合、出生から死亡までの戸籍が10通以上に及ぶことがあります。兄弟姉妹や甥・姪が相続人となる場合は、被相続人の親の出生から死亡までの戸籍も必要で、期間が長くなります。

相続税の申告期限は相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヶ月です。スケジュールには余裕を持たせましょう。

【2024年3月開始】戸籍の広域交付制度とは?メリットと注意点

2024年3月1日から「広域交付制度」が始まり、最寄りの市区町村役場で本籍地以外の戸籍も一括取得できるようになりました。

広域交付制度の3つの大きなメリット

1. 一括請求が可能:亡くなった方の出生から死亡までの連続した戸籍(除籍・改製原戸籍を含む)を1か所でまとめて請求できます。

2. どこでも取れる:全国どこの市区町村役場の窓口でも対応可能です。

3. 郵送の手間と費用を削減:定額小為替や返信用封筒の準備、往復郵送が不要です。

【重要】広域交付制度が利用できないケース

  • 兄弟姉妹の戸籍は取得できない:請求できるのは本人・配偶者・直系尊属(父母・祖父母)・直系卑属(子・孫)の戸籍のみ。兄弟姉妹は従来どおり本籍地への請求が必要です。
  • 窓口への出頭が必須:郵送や代理人(委任状)による請求はできず、必ず本人が窓口へ行きます。
  • コンピューター化されていない一部の古い戸籍は対象外:従来どおり本籍地への請求が必要です。
  • 顔写真付き身分証が必要:マイナンバーカード・運転免許証・パスポート等。顔写真のない書類では利用できません。

広域交付制度の手続きの流れと必要書類

次を準備し、最寄りの役場窓口に本人が出向きます。

1. 顔写真付きの本人確認書類(マイナンバーカード・運転免許証・パスポート等)

2. 請求する戸籍の対象者との関係がわかる情報(本籍地・筆頭者など)

窓口で本人確認を受け請求します。システムの状況や請求内容により後日交付となる場合もあります。

戸籍謄本だけじゃない!相続手続きで必要になる証明書一覧

住民票・住民票の除票

相続人の現住所証明に住民票、被相続人の最後の住所証明に「住民票の除票」を求められることがあります。除票には本籍地も記載でき、本籍地確認にも役立ちます。

戸籍の附票(住所の変遷を証明)

戸籍が作られてから現在(または除籍)までの住所の変遷を記録した書類です。相続登記で登記簿上の住所と死亡時の住所のつながりを証明する際などに使います。

印鑑証明書

遺産分割協議書には相続人全員の実印を押し、印鑑証明書を添付します。金融機関や法務局でも求められます。

不動産関連の証明書(固定資産評価証明書・名寄帳)

不動産を相続する場合、固定資産評価証明書(登録免許税の計算や評価額確認に使用)や、市区町村内の所有不動産を一覧できる名寄帳が必要になることがあります。

【注意】2024年4月から相続登記が義務化

2024年4月1日から相続登記が義務化されました。不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に相続登記が必要です。正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象となる可能性があります(出典:法務省)。施行日前に相続が発生していた不動産も対象で、原則2027年3月31日までに登記する必要があります。

広域交付制度を活用し、期限内の登記完了を目指しましょう。

自動車の移転登録に必要な書類

被相続人名義の自動車は名義変更(移転登録)が必要です。戸籍謄本のほか、遺産分割協議書、新所有者の印鑑証明書などが求められます。手続きは運輸支局(軽自動車は軽自動車検査協会)で行います。

こんな場合は要注意!戸籍収集が複雑になるケースと対処法

代襲相続・数次相続が発生している場合

本来の相続人が既に亡くなり、その子などが代わりに相続する「代襲相続」や、手続き中に相続人が亡くなる「数次相続」では、亡くなった相続人の出生から死亡までの戸籍も追加で必要になり、収集する戸籍が大幅に増えます。

相続人が兄弟姉妹・甥姪の場合

子や父母(直系尊属)がおらず兄弟姉妹(または甥・姪)が相続人になる場合は、被相続人の父母それぞれの出生から死亡までの戸籍まで必要です。兄弟姉妹全員を確認するため通数が増え、期間も長くなります。

おひとりさまで相続人が兄弟姉妹になるケースでは、父母・祖父母の死亡を確認してからでないと相続人を確定できず、時間がかかります。

戸籍が戦災・災害などで取得できない場合の対処法

古い戸籍が戦災や災害で焼失・滅失している場合、市区町村役場が発行する「戸籍が滅失している旨の証明書(告知書)」を戸籍の代わりに使えることがあります。金融機関や法務局での取り扱いは事前に確認しましょう。

集めた戸籍謄本を効率的に使うための知識Q&A

Q1. 「法定相続情報証明制度」とは?

「法定相続情報証明制度」を利用すると、手数料無料で「法定相続情報一覧図の写し」を複数部発行できます。法務局(登記所)が戸籍一式を確認し、相続関係を1枚の図にまとめて認証した書類です。

これを使えば、戸籍謄本の束を1セットずつ各手続き先に提出して返却を待つ必要がなくなります。複数の金融機関での預金解約や相続登記を同時並行で進められ、手続き全体の期間を短縮できます。

三菱UFJ銀行では、法定相続情報一覧図の写しを提出すれば戸籍謄本の束の提出は原則不要としています(出典:三菱UFJ銀行 公式サイト)。

Q2. 戸籍謄本や印鑑証明書に有効期限はある?

戸籍謄本自体に法律上の厳格な有効期限はありません。ただし金融機関の相続手続きでは、被相続人の死亡日以降に取得したものを求められます。規定は金融機関ごとに異なり、三井住友銀行は戸籍謄本を「発行後1年以内」と定めています(出典:辻・本郷 税理士法人の解説にもとづく、2024年)。

相続人の印鑑証明書は「発行後3ヶ月以内」「6ヶ月以内」などの期限があることがほとんどです。手続き先ごとに規定が異なるため事前確認をおすすめします。

すでに使われていない除籍謄本・改製原戸籍は記載情報が変わらないため、取得から月日が経っても使えます(金融機関によっては提出期限を設ける場合があります)。

Q3. 戸籍謄本のコピーは使える?原本還付の仕組み

多くの手続きでは戸籍謄本の原本の提出が必要です。ただし多くの金融機関や法務局は「原本還付」に対応し、原本を確認したうえで返却してもらえます。

ゆうちょ銀行では手続き完了後に郵送返却が基本ですが、窓口で申し出ればその場でコピーを取ったうえで原本を返却してもらえます(出典:ゆうちょ銀行 公式サイト)。返却された原本はほかの金融機関や法務局でも使い回せ、取得費用を抑えられます。手続きの際は「原本還付を希望します」と明確に伝えましょう。

戸籍謄本の収集は専門家への依頼も検討しよう

戸籍は集めるだけでも大変で、正しく読み解けなければ相続人を確定できません。特に古い手書きの改製原戸籍は判読が難しく、専門家への依頼が有効です。

専門家(行政書士・司法書士など)に依頼するメリット

士業は受任した事件・事務に必要な場合、職務上請求用紙で委任状なしに戸籍謄本を請求できます。主なメリットは次のとおりです。

  • 手間と時間の削減:全国に散らばった本籍地への請求を代行
  • 相続人の見落とし防止:戸籍を正確に読み解き相続人を漏れなく確定
  • 後続手続きへの連携:相続登記や遺産分割協議書作成までワンストップで対応できる場合がある

戸籍収集を専門家に依頼した場合の費用相場

専門家報酬の相場は3万円~5万円程度です。料金体系は事務所や内容により異なります。

  • 相続人4名までで3万円、兄弟姉妹が相続人となる複雑なケースでは3万円加算(南横浜行政書士事務所)
  • 戸籍収集と法定相続情報一覧図の作成をセットで49,500円(税込)(高橋洋一司法書士事務所)

(出典:南横浜行政書士事務所・高橋洋一司法書士事務所の料金情報、2024年)

このほか、戸籍謄本(1通450円)や除籍謄本(1通750円)などの発行手数料の実費が別途必要です。

【無料相談】手続きに不安があれば専門家へ

「戸籍が読めない」「相続人が兄弟姉妹で複雑」といった不安があれば、早めに専門家へ相談しましょう。本サイト「円満相続ラボ」では、相続診断士に無料で相談できる窓口を用意しています。お気軽にご相談ください。

相続の負担を減らす「戸籍の生前取得」という選択肢

なぜ生前に取得しておくと良いのか?

相続が発生すると、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍謄本は必ず必要です。相続税の申告期限(知った日の翌日から10ヶ月)や相続登記の期限(取得を知った日から3年)を考えると、収集に何ヶ月もかけるのは避けたいところです。

生前に取得できる戸籍をあらかじめ集めておけば、相続後の手続きが格段にスムーズになります。

生前に取得できる戸籍の範囲と注意点

すでに使われていない除籍謄本や改製原戸籍は記載情報が変わらないため、生前取得しても月日が経ってそのまま使えることが多いです。

ただし金融機関によっては発行から3ヶ月〜6ヶ月以内、あるいは1年以内を求められる場合があります。現在戸籍は提出直前に取り直すことも想定し、変わらない古い戸籍から優先的に集めるとよいでしょう。

他人の戸籍を生前取得する場合は、直系血族など請求できる範囲や取得目的の説明が必要な点に注意してください。

まとめ

遺産相続では、被相続人については「出生から死亡までの連続した戸籍謄本」が必須です。相続人は戸籍抄本でも足りますが、手間と費用の面から戸籍謄本をおすすめします。

  • 2024年3月開始の広域交付制度で、最寄りの役場で本籍地以外の戸籍を一括取得できる(兄弟姉妹の戸籍は対象外)
  • 2024年4月から相続登記が義務化(取得を知った日から3年以内、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料)
  • 法定相続情報証明制度で複数の手続きを同時並行で進められる
  • 戸籍は多くの手続きで原本還付が可能で費用を節約できる
  • 収集や判読に不安があれば、専門家への依頼生前取得も有効

相続では避けて通れない書類です。慌てないよう早めに準備を始めましょう。手続きに不安があれば、円満相続ラボの無料相談窓口をご活用ください。

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本サイト「円満相続ラボ」では、相続診断士に無料で相談できる窓口を用意しております。お気軽にご相談ください

この記事を監修したのは…

中島 美春

なかしま美春行政書士事務所 / 特定行政書士 / 相続診断士

中島 美春(なかしま みはる)

2011年2月の開業から現在まで「書類作りで笑顔をサポート」。とあるお客様の相続手続きをきっかけに相続業務に力をいれていくことを決意。笑顔相続道第7期修了後は、九州・福岡に「笑顔相続」を広めるために活動中。生前の相続対策(遺言書作成サポート等)だけではなく、相続後の死後事務サポート等も行っている。

サイトURL:https://egao-support.com/ https://fukuoka-souzoku-yuigon.com/

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