【特集】全盲のお嫁さんを深堀り解説！【もう会えないとわかっていたなら】
本サイトの円満相続ラボを運営する株式会社サステナブルスタイル代表の後藤が発起人となり、相続に関する本「もう会えないとわかっていたなら」を出版しました。この本は、大切なご家族とお別れを経験した方や、もしもの日に備えて遺言書を書いた方、「家族の笑顔を守る会」の方々が体験した様々な実話をもとに短編のエピソードが書かれています。本連載では、「もう会えないとわかっていたなら」のエピソードをご提供いただいた方々にインタビューを行い、より深堀りした情報を解説していきます。
今回は、「全盲のお嫁さん」のエピソードをご提供頂いた堀口 実さんにインタビューを行った内容をご紹介します。
堀口 実さんのプロフィール
新卒で入社した住宅ローン会社で営業、審査から差押等の修羅場の債権回収実務まで10年間経験、保険業界に転職しFP歴26年、通算36年お金に関わってきました。誰に相談をしたらよいかわからないお金の悩みで困っている人を「絶対に見捨てず寄り添うサポート」を心がけています。
<h2>―今回の相続案件の登場人物や相続人の財産状況を教えてください。</h2>
「全盲のお嫁さん」のエピソード内の相続案件の登場人物と相続人の続柄、年齢について分かりやすく相関図に示しました。
今回のケースでの被相続人は長男（55歳）です。法定相続人は、相談者の奥様（45歳）とご主人のお母様（77歳）でした。
今回の相談者は、ご主人の奥様（45歳）で、奥様は目が不自由な方でした。
奥様はご主人のお母様とは絶縁関係にありました。そのなか、ご主人が急死し、ご主人は借金を抱えていることが死後に発覚しました。
つぎに、財産内容を以下に示します。
| 財産内容 | |
| 現預金 | 1,500万 |
| 隠れ借金 | 250万 |
| 滞納税金 | 150万 |
| 正味資産 | 1,100万 |
―相続案件で実際に行った手続きを教えてください。
今回の相続案件で実際に行った手続きについてご紹介します。
- 隠れ借金をしていた金融機関との債務整理交渉
- 遺産分割協議の代理交渉
以上2点を弁護士にお願いをしました。
相続相談前には手続きは一切行っておらず、これら2つの手続きは相続人が亡くなった後に行ったそうです。
―士業や相続の専門家として、今回の相続案件を円満解決するために努力した点や工夫した点があれば教えてください。
初めて経験をする相続時のトラブルであり、相談者は目が不自由、言い知れない不安を痛いほど感じたので、必要なプロは全て紹介をするので安心してくださいと言って不安を軽くするように努めました。
弁護士との相談にも同席し、分かりにくい言葉があった時は質問をしたり、書面については音読をして確認を頂くようにしました。
遺産分割協議も、最初から内容証明を送ってしまうようなやり方ではなく、相談者と一緒に先方への連絡方法を考えてくれる弁護士さんを選びました。
―士業や相続の専門家として、今回の相続案件を円満解決していく過程で難しかったことや考えさせられたことを教えて下さい。
視覚障碍者の方は、郵便物も自分一人の力で内容を把握することが出来ず、プライバシーが保護されにくいことです。
金融機関への同行時も担当者は対応が不慣れで、一人暮らしの相談者に2親等以内の親族に代理で署名を求めたり、理不尽な対応を要求をしていて困りました。
―今回の相続案件を経験した上で、これから相続を経験する相続人や被相続人の方へのアドバイス・メッセージがあれば教えてください。
子どもの居ない夫婦は、「遺言が無いと配偶者へ全財産を残すことができない」「相続の専門家の常識は一般の方の常識ではない」ということを啓蒙普及させる必要性を強く感じました。
円満に相続を進めるために今から考えましょう
今回のエピソードは、相談者の方が目が不自由で、更に相談者と同じく法定相続人である義母はほぼ絶縁関係の状態でした。加えて、被相続人が借金を抱えていたことが相続手続き時に発覚したという珍しいケースでした。
相続のケースは、様々です。事前に準備をしていても、何が起きるか分かりません。
隠れ借金から相続争いが発展するケースもあります。
事前に準備し、家族で話し合い、相談することは、被相続人・相続人が円満に相続を進めることができる方法です。
家族円満で相続が行われるように、今から相続について考えてみましょう。
「もう会えないとわかっていたなら」はAmazonや全国書店で購入できます！
今回深堀りしたエピソード「一番いいお葬式」を含む、全23の短編エピソードを紹介している「もう会えないとわかっていたなら」は、Amazonや全国書店で購入が可能です。
興味を持った方は、ぜひお手に取っていただけると幸いです。
【無料相談】相続に関するお悩みは相続診断士へ
相続は十人十色、十家十色の事情や問題があるもので、その解決策は一通りではないものです。
本記事で抱えている問題が解決できているのであれば大変光栄なことですが、もしまだもやもやしていたり、具体的な解決方法を個別に相談したい、とのお考えがある場合には、ぜひ相続のプロフェッショナルである「相続診断士」にご相談することをおすすめします。
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この記事を監修したのは…
株式会社エム・スタイル 笑顔相続サロン日本橋 代表 東京相続診断士会 会長 上級相続診断士、終活カウンセラー、宅建士、AFP
堀口 実（ほりぐち みのる）
新卒で入社した住宅ローン会社では営業、審査から差押等の債権回収実務までを10年間経験、保険業界に転職しFP歴26年、通算36年お金に関わってきました。誰に相談をしたらよいかわからないお金の悩みで困っている人を「絶対に見捨てず寄り添うサポート」を心がけています。YouTubeにて玉すだれを使って相続を語る「円満相続玉すだれチャンネル」で情報も配信中です。
サイトURL：http://www.ms-style.net
Youtube：https://www.youtube.com/channel/UCFR8i_BM8S8L9CzRD2wTnRw
