遺産相続にかかる弁護士費用は誰が払う?払えない場合の対処法も解説
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遺産相続の手続きを弁護士に依頼したい!費用相場とは?
遺産相続の手続きを弁護士に依頼したい場合に、まず心配になるのが弁護士費用です。ここでは、遺産相続の際の弁護士費用の相場について解説します。
弁護士費用の相場
弁護士法の改正に伴い、平成16年4月1日に「弁護士報酬基準規定」が廃止されました。それにより、弁護士は自由に費用を決められますが、各事務所ごとに報酬基準を作成して、事務所に備え置くことが義務付けられました。
インターネット上で紹介されている遺産相続に関する弁護士費用総額についての例を、いくつか紹介します(金額はいずれも税別によるもの)。
例①
相談料は30分5,000円程度、1時間1万円程度(他に、無料相談に対応している事務所もあるが、その場合の内訳は初回30分無料、初回60分無料、初回のみ無料とするものに分かれる)、着手金は10万円~30万円程度、報酬金は得られた経済的利益の10%~15%程度(ただし、遺留分侵害額請求の場合は獲得できた遺留分侵害額の6%~16%程度)とするもの
例②
相談料は30分5,000円程度、着手金は「経済的利益」を基準として旧報酬基準以外のパーセンテージで金額を定める(あるいは「一律20万円」「一律30万円」などの定額料金)、報酬金は「経済的利益」を基準として旧報酬基準以外のパーセンテージで金額を定めるとするもの
例③
事件の種類によって分け、遺産分割協議の代理は20万円の定額、遺産分割調停や遺産分割審判の着手金は30万円~50万円程度、報酬金は獲得できた遺産額の6%~16%程度とするもの
例④
遺産分割調停の着手金は遺産額の5%~8%程度、報酬金は獲得できた遺産額の6%~16%程度、遺産分割審判の着手金は追加を要する場合が10万円~30万円程度、報酬金は獲得できた遺産額の6%~16%程度とするもの
例⑤
遺言書作成の場合は10万円~20万円程度、遺言執行の場合は30万円~、相続放棄の場合は10万円程度、遺産分割協議の場合は旧報酬基準によるとするもの
しかし、多くの弁護士は、廃止された「報酬基準」(以下「旧報酬基準」という)に従っている場合が多く、旧報酬基準を参考にしていると考えられるので、ここで見てみましょう(金額はいずれも税別によるもの)。
法律相談料
初回市民法律相談料 30分ごとに5,000円~1万円の範囲内の一定額
一般法律相談料 30分ごとに5,000円以上2万5,000円以下(専門の場合)
着手金
経済的利益の額が300万円以下の場合 8%
300万円以上3,000万円以下の場合 5%+9万円
3,000万円以上3億円以下の場合 3%+69万円
3億円以上 2%+369万円
※着手金の最低額は10万円
報酬金
経済的利益の額が300万円以下の場合 16%
300万円以上3,000万円以下の場合 10%+18万円
3,000万円以上3億円以下の場合 6%+138万円
3億円以上 4%+738万円
遺言書作成の手数料
定型 10万円~20万円の範囲内の額
非定型 基本
経済的利益の額が
300万円以下の場合 20万円
300万円以上3,000万円以下の場合 1%+17万円
3,000万円以上3億円以下の場合 0.3%+38万円
3億円以上 0.1%+98万円
特に複雑または特殊な事情がある場合は、弁護士と依頼者との協議により定める額
公正証書にする場合は、上記の手数料に3万円を加算する。
遺言執行の手数料
基本 経済的利益の額が
300万円以下の場合 30万円
300万円以上3,000万円以下の場合 2%+24万円
3,000万円以上3億円以下の場合 1%+54万円
3億円以上 0.5%+204万円
特に複雑または特殊な事情がある場合 弁護士と受遺者との協議により定める額
遺言執行に裁判手続きを要する場合 遺言執行手数料とは別に、裁判手続きに要する弁護士報酬を
請求できる。
日当
半日(往復2時間以上4時間以下) 3万円以上5万円以下
一日(往復4時間以上) 5万円以上10万円以下
遺産相続でかかる弁護士費用の内訳をチェック!
遺産相続でかかる弁護士費用の内訳を確認してみましょう。
弁護士費用の内訳としては「法律相談料」「着手金」「報酬金」「手数料」「日当」「実費」などがあります。
これらの用語の意義については「実費」を除き一般的に、(旧)日本弁護士連合会の報酬等基準規程によっています。
報酬等基準規程によれば、用語の意義は以下のようになっています。
法律相談料とは、依頼者に対して行う法律相談(口頭による鑑定、電話による相談を含む)の対価をいいます。
着手金とは、事件または法律事務(以下「事件等」という)の依頼を受けた場合、委任事務処理の結果のいかんにかかわらず受任時に受けるべき委任事務処理の対価をいいます。
報酬金とは、事件等の性質上、委任事務処理の結果に成功・不成功があるものについて、その成功の程度に応じて受ける委任事務処理の対価をいいます。
手数料とは、原則として1回程度の手続きまたは委任事務処理で終了する事件等についての委任事務処理の対価をいいます。
実費とは、文字どおり事件処理のために実際に出費されるもので、たとえば、収入印紙代、郵便切手代、謄写料、交通費、通信費、宿泊料、保証金、保管金、供託金などです(日本弁護士連合会のホームページによる)。
【ケースごとに解説!】遺産相続でかかる弁護士費用の種類をご紹介!
遺産相続でかかる弁護士費用の種類をケースごとに解説します。
遺言書の作成
遺言書の作成を弁護士に依頼すると、作成手数料として10万円~20万円程度かかります。
ただし、遺産額や遺言書の内容の複雑さによっては、旧報酬基準のように、一般的に手数料の額が上がります。
遺言書には、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の3種類がありますが、公正証書遺言にする場合には、自筆証書遺言や秘密証書遺言の手数料に3万円程度を加算する事務所があります(旧報酬基準参照)。
遺言執行
遺言執行を弁護士に依頼すると、弁護士は遺言の実現に必要な手続きを行うことになります。
弁護士は、不動産の名義変更、預貯金の払い戻しや名義変更、株式の名義変更、自動車の売却や名義変更などの手続きを行うことになるので、それぞれに費用がかかります。これらの費用は、遺言の執行に関する費用として相続財産から差し引かれます(民法1021条)。
遺言執行を弁護士に依頼した場合の手数料は、遺産額、執行の複雑さや裁判手続きが必要かどうかによっても異なりますが、一般的には、旧報酬基準のように経済的利益の額に応じて手数料の額が上がっていきます。
相続放棄、限定承認の申述
相続放棄や限定承認をするためには、家庭裁判所にその旨を申述しなければなりません。
申述手続きを弁護士に依頼すると、手数料として10万円~20万円程度かかります。
申述手続きをするためには、相続財産の調査費用、必要書類の取得費用、収入印紙代、連絡用の郵便切手代などがかかるので、弁護士に依頼する際は、手数料にこれらの費用も含まれているか確認するようにしましょう。
遺産分割協議
遺産分割協議を弁護士に依頼すると、着手金は10万円~30万円程度、報酬金は旧報酬基準による場合が多いとされています。
遺産分割協議の話し合いがまとまらなければ、遺産分割調停や遺産分割審判で決着をつけることになります。
調停を弁護士に依頼すると、着手金は30万円~50万円程度、報酬金は旧報酬基準による場合が多いとされています。
審判を弁護士に依頼すると、追加の着手金がかかる場合には10万円~30万円程度、報酬金は旧報酬基準による場合が多いとされています。
遺留分侵害額の請求
遺留分を侵害された相続人は、受遺者や受贈者に対し、遺留分侵害を理由として金銭給付請求をすることができます。
遺留分侵害額請求を弁護士に依頼すると、弁護士は遺留分侵害額請求通知を内容証明郵便で相手に送り、遺留分侵害額に相当する金銭の支払いについて交渉することになります。
その場合、内容証明郵便作成の手数料は3万円~5万円程度、着手金は10万円~30万円程度、報酬金は旧報酬基準による場合が多いとされています。
遺産相続の弁護士費用は誰が払う?
遺産相続の弁護士費用は誰が払うのかについて解説します。
結論からいうと「依頼者」が弁護士費用を払うのが原則です。
依頼内容別に解説すると、遺産分割協議の弁護士費用は「依頼者」が負担します。遺留分侵害請求や相続放棄の場合は「申立人」が負担します。
遺言書の作成を依頼する場合は「遺言者」が負担します。遺言執行の費用は「相続人全員」で負担します。
遺産相続が発生した際、遺産分割協議にて不満を述べる人が出たため、その解決を弁護士に依頼しようとした場合、不満を述べている人に弁護士費用を払ってもらいたいと考えるかもしれません。
しかし、このようなケースでも、依頼者が弁護士費用を払います。
遺産相続では、「争族」とも称されるように、争いが起きることがあります。そして、他の相続人が納得しているのにもかかわらず、一人だけが納得していないこともあります。
そのような状況下でも、納得していない本人に弁護士費用を払わせることはできないので、あくまでも依頼者の自己負担になることを理解した上で、弁護士に依頼するようにしましょう。
弁護士費用が高額になるケースとは?
相続手続きで弁護士費用が高額になるケースはいくつかの要因によって影響を受けます。以下は、高額となる可能性のある主な場合をご紹介します。
遺産の種類・数が多い
不動産や事業資産、投資ポートフォリオなどが含まれている場合など、遺産の種類や数が多いなど複雑な場合は、弁護士が遺産の評価や分割を行う際に追加の時間や労力が必要となります。これに伴い、費用も高額化します。
遺族間の紛争が発生
遺族や相続人の間での意見の相違や紛争が発生した場合、弁護士は交渉や調停、場合によっては法定闘争を行う必要があるため、高額になる場合があります。
相続人が多い
遺産を分割する相続人が多数いる場合、協議や手続きが複雑になります。そのため、高額になる場合があります。
これらの要因により、上記で述べた相場よりも高額化する可能性があります。遺産の事情や家族の状況に応じて、適切な弁護士を選びましょう。
遺産相続の弁護士費用が払えない!対処法や安くする方法を紹介
遺産相続の弁護士費用が払えない場合の対処法や弁護士費用を安くする方法について解説します。
遺産相続の弁護士費用が払えない場合の対処法を紹介
遺産相続の弁護士費用が払えない場合の対処法について見てみましょう。
着手金は、弁護士に事件を依頼した段階で支払うもののため、一括払いが原則です。
しかし、分割払いを認めている弁護士事務所や、遺産を受け取った後に報酬金とまとめて後払いとさせてもらえる弁護士事務所もあります。
一括払いが難しいようであれば、分割払いや後払いが可能かどうかを相談してみるのがよいでしょう。
また、所得や資産が一定水準以下の場合には、総合法律支援法に基づく日本司法支援センター(通称:法テラス)による民事法律扶助制度を利用する方法もあります。
法テラスの民事法律扶助制度を利用すると、相場よりも低い金額で弁護士に依頼できますし、着手金も月々1万円程度の分割払いにしてもらうことができます。
ただし、法テラスと契約している弁護士にしか依頼できません。
遺産相続のトラブルを解決するために、弁護士に依頼するしかないという場合、依頼者だけで弁護士費用を用意できないようであれば、他の相続人に相談して、援助してほしい旨をお願いするのもよいでしょう。
遺産相続の弁護士費用を安くする方法を紹介
遺産相続の弁護士費用を安くする方法について見てみましょう。
弁護士費用を安く抑えたいと考えていても、そもそも相場が分からなければ安くなったかどうかさえ分かりません。まずは弁護士費用の相場を知っておきましょう。
弁護士費用の相場の目安として参考になるのが上述した「旧報酬基準」です。
旧報酬基準では、経済的利益の額に基づいて弁護士費用が算定されます。
したがって、遺産が高額になれば経済的利益も高額になり、必然的に弁護士費用も高くなることになります。
そして、不動産の数が多い場合、遺産の種類や数が多い場合、相続人の数や相続関係が複雑な場合などは、弁護士の業務が多くなり、弁護士費用を加算する要素となり得るので、一般的に弁護士費用は高額になる傾向にあります。
このように、加算する要素も加味して、弁護士費用を考えなければなりません。
また、弁護士費用をインターネット上で公表している弁護士事務所もあるので、それを手掛かりに複数の弁護士事務所を比較し、おおよその弁護士費用の相場を割り出すのもよいでしょう。
弁護士費用は、弁護士事務所によってばらつきがあります。もちろん良心的で適正な弁護士事務所もありますが、中には高額な弁護士事務所もあります。
実際に複数の弁護士事務所に直接相談をして、弁護士費用の見積もりを出してもらうのも一つの方法です。
さらに、無料相談を上手に活用することも考えてみましょう。相談料の節約になります。
弁護士費用だけを安く抑えるのであれば、以上の事項を検討し、最終的に決めた弁護士に依頼することになります。
しかし、弁護士費用が安いことと遺産相続問題で成果が得られることとは無関係です。弁護士費用と遺産相続に強い弁護士の資質を総合的に勘案して、遺産相続の解決にふさわしい弁護士を選ぶのが賢明といえるでしょう。
弁護士に依頼するメリットや弁護士の選び方をご紹介!
弁護士に依頼するメリットや弁護士の選び方について解説します。
弁護士に依頼するメリットをご紹介!
弁護士に依頼するメリットについて見てみましょう。
遺産相続に関しては、弁護士、税理士、司法書士、行政書士などの専門家に依頼できます。専門家によって業務範囲が異なるので、依頼内容によって依頼先を検討することになります。
そのため、遺産相続で争いがなければ、相続税の申告は税理士、相続登記の申請は司法書士、官公署に提出する書類の作成は行政書士に依頼すると手続きがスムーズに進められるといえます。
しかし、遺産相続が発端となる紛争が予想される場合もしくは既に紛争となっている場合は、弁護士以外がその紛争の解決を図ることは法律上許されていません。紛争が決着した後に、相続税の申告を税理士に、登記については司法書士に依頼することになります。
そこで、弁護士に依頼するメリットを挙げてみると、以下のようになります。
法的なアドバイスが得られる
遺産相続では、相続人の範囲、遺産の範囲、遺産の調査、相続割合、相続放棄、限定承認、遺留分、遺留分侵害額請求、遺言書の効力、遺産分割協議の効力、遺産の帰属などの解決が迫られたり、さまざまな争いが起こったりします。
弁護士に依頼すれば、それぞれの問題や争いごとに対する解決策を示してもらえ、法的なアドバイスが得られます。また、それぞれの問題や争いごとが起こる前に、適切なアドバイスが得られ、話し合いによる解決や法的手続きの方法も期待できるのです。
精神的なストレスが軽減される
遺産相続で紛争を抱えることは、当事者にとって大きなストレスとなります。当事者同士が話し合えば、感情的な対立が増々激化し、後々まで尾を引くことにもなりかねません。
弁護士に依頼すれば、当事者の感情的な対立も弁護士を介することで緩和される場合も多く、依頼者にとっては精神的なストレスが軽減されることになります。
調停、審判、訴訟が任せられる
当事者同士の話し合いで解決できなければ、最終的には裁判所で解決を図ることになります。遺産分割について相続人間で協議が整わない場合には、家庭裁判所での遺産分割調停、遺産分割審判によることになります。
また、遺言書や遺産分割協議の効力が争われる場合には、遺言無効確認等や遺産分割協議無効確認等の民事訴訟での判断が必要になります。そして、遺産の帰属に争いがある場合も、民事訴訟で確定されなければなりません。
このような場合、弁護士にそれぞれの案件を依頼することによって、有利な結果が得られることが期待できます。
他の士業との提携によりワンストップで解決できる可能性がある
遺産相続に関しては、上述したように、弁護士、税理士、司法書士、行政書士などの専門家が関与することが多いものです。しかし、それぞれの事項をそれぞれの専門家に個別に依頼すると手間がかかります。
弁護士の中には、他の士業の方と提携している人もいるため、そうした弁護士に依頼すればワンストップで遺産相続の問題を解決できる可能性があります。
相続手続きを自分で行うメリット・デメリットをご紹介!
これまで遺産相続の手続きを弁護士に依頼するメリットについてご説明しましたが、もし自分で手続きを行う場合、どのようなメリットがあるのでしょうか。
それは、弁護士など専門家に支払う費用を節約できることです。
自分で行うには、手間や時間がかかってしまいますが、必要最小限の費用で相続の手続きを済ませたい場合は、ご自身で行う方法が良いでしょう。
手続きを自分で行うのは、費用が抑えられるというメリットがありますが、デメリットもあります。
それは、弁護士に依頼するよりも労力や時間がかかることです。相続の手続きは複雑なものもあり、専門的な知識がない場合は、一から学ぶ必要があります。
また、書類を遠方に取りに行く必要が出たり、相続人同士でのトラブルが発生する可能性もあります。
大切な家族を失った後に自分1人で行うのは、大きな負担となるでしょう。
弁護士の選び方をご紹介!
弁護士の選び方について見てみましょう。
遺産相続をめぐるトラブルにはさまざまなものがありますが、そのトラブルを有利に解決するためには、遺産相続に強い弁護士を選ぶ必要があります。
では、遺産相続に強い弁護士とはどのような弁護士なのでしょうか。
遺産相続の専門分野に力を入れている弁護士であるか
遺産相続の専門分野に力を入れていれば、遺産相続トラブルの法律問題にも精通していることになるので、遺産相続に強い弁護士の一つの指標といえます。
遺産相続の専門分野に力を入れている弁護士は、民法・関連法律やそれらの改正だけでなく、税法関係にも造詣が深く、常に最新の裁判例や文献に当たるなどして、遺産相続問題に対応できる知識を蓄積しています。
こうして得られた知識を実務に反映できるため、遺産相続が専門外の弁護士よりも有利に遺産相続トラブルを解決できます。
遺産相続トラブルはさまざまな段階での解決が必要であり、一つ一つの問題に専門的な知識が求められます。遺産相続では、相続人同士の話し合いだけでなく、遺産分割協議がまとまらない場合には、調停や審判、さらには訴訟で解決しなければなりません。
遺産相続の専門分野に力を入れていれば、さまざまな遺産相続トラブルの解決策などを熟知しているので、遺産相続問題を適切に解決でき、依頼者にとっても望ましい結果が期待できます。
遺産相続の実績が豊富である弁護士であるか
遺産相続の実績が豊富な弁護士は、依頼者からみても心強いことでしょう。
実績が豊富な弁護士であれば、遺産相続のさまざなトラブルを経験しており、その解決策の見通しにも明るく、他の相続人への説得も期待できます。
そして、このような弁護士であれば、相続開始後の早い段階で手を尽くすことにより、遺産相続トラブルが解決される可能性が高まります。
このように実績が豊富な弁護士こそ、依頼者にとって頼れる弁護士です。
遺産相続に積極的に取り組んでいる弁護士であるか
遺産相続に強い弁護士は、日ごろから積極的に遺産相続の事件に取り組んでいるものです。弁護士は、多数の事件を抱えているものですが、遺産相続に強い弁護士は、中でも遺産相続の受任件数の比率が高くなっています。
このように、遺産相続に積極的に取り組んでいる弁護士は、常時数多くの遺産相続の案件に関わることで、自然と遺産相続トラブルの解決に必要な知識やノウハウが蓄積されていき、効果的に解決できる能力が養われていきます。
分かりやすく説明してくれる弁護士であるか
弁護士に遺産相続の対応を依頼すると、弁護士からさまざまな法律問題についての説明をしてもらうことになります。ただ、他者に遺産相続について説明するためには、自身が正確に理解している必要があります。
遺産相続に強い弁護士であれば、日ごろから積極的に遺産相続トラブルの解決に関わっているので、依頼者の質問に対して考え方を明確に示してくれますし、難しい内容であっても素人に分かるようかみくだいて説明してもらうことができます。
そうすると、依頼者も安心して任せることができます。
ところが、遺産相続に強くない弁護士の場合は、自身の理解も不十分であることが多く、依頼者に対しての説明も適当になってしまいがちです。それでは安心して依頼できず、任せていても不利になってしまうおそれがあります。
依頼者とのコミュニケーションがある弁護士であるか
遺産相続に強い弁護士は、きちんと依頼者に報告や相談をし、依頼者の意向を尊重して遺産相続問題の解決を進めていきます。
遺産相続に強い弁護士であれば、依頼者と常にコミュニケーションをとり、依頼者の希望を実現することに注力してくれるので、安心して任せることができるでしょう。
対応が迅速である弁護士であるか
電話をかければ迅速に対応してもらえ、たとえ留守の場合でも折り返しの電話をくれる弁護士は、自身が望む解決をしてもらえる可能性が高くなります。面談の日程も「明日にでも」と言ってくれる弁護士は、依頼者にとって頼りになるものです。
費用が明確である弁護士であるか
どんなに優秀な弁護士でも、費用が高すぎる弁護士はおすすめできません。
弁護士費用が高額だと、依頼者の手取り分が減ってしまいます。相場に比べて法外に高い弁護士は避けましょう。
弁護士費用の報酬基準は、上述したように、弁護士事務所に備え置くことが義務付けられています。
弁護士に依頼する前に、遺産相続の具体的な弁護士費用の見積もりを確認しましょう。
他の弁護士事務所の弁護士費用の相場を調べ、あらかじめ比較しておくことも重要です。弁護士費用が明確でない場合には、事件の依頼をしないほうが無難です。
弁護士を選ぶための情報
遺産相続に強い弁護士は、相続問題や法律的な知識に精通している弁護士になります。そのような弁護士を選ぶには、下記のような、いろいろな情報を頼りにすることが可能です。参考にしてみてください。
・知り合いの弁護士に頼む
・特定の弁護士がいなければ、友人や親戚などに紹介してもらう
・インターネット、ホームページから選ぶ
・ポータルサイトから選ぶ
・遺産相続関連の書籍の執筆経験がある弁護士を選ぶ
・弁護士会から適切な弁護士を紹介してもらう
・無料法律相談を利用して、担当の弁護士の話を聞き、遺産相続に強そうで信頼できると感じた場合に、その弁護士に依頼する
【無料相談】相続に関するお悩みは相続診断士へ
相続は十人十色、十家十色の事情や問題があるもので、その解決策は一通りではないものです。
本記事で抱えている問題が解決できているのであれば大変光栄なことですが、もしまだもやもやしていたり、具体的な解決方法を個別に相談したい、とのお考えがある場合には、ぜひ相続のプロフェッショナルである「相続診断士」にご相談することをおすすめします。
本サイト「円満相続ラボ」では、相続診断士に無料で相談できる窓口を用意しております。お気軽にご相談ください
この記事を監修したのは…
弁護士 / 相続診断士
梅山 隆弘(うめやま たかひろ)
弁護士として争いごとになってしまった相続案件に適切に対応することは当然ですが、争いごとにならないように、生前の対策に力を入れ、税理士、司法書士等の他士業、不動産業、保険業等とチームを作り、ワンストップで相談者にとって最適な解決の提案を目指しています。
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