相続税に強い税理士の選び方!メリットや選び方の失敗例を解説!

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遺産相続

相続税申告を税理士に依頼した方が良い?税理士に依頼が必要な場合と必要ない場合をご紹介!

相続が発生した場合、相続により取得した財産が高額な場合には相続税を納める場合もあります。
近年では相続税の課税強化も行われている為、過去に比べて相続税を納める必要がある人は増加しております(令和2年においては、約26万5千人の相続人が相続税を納めています)。
以下では税理士へ依頼する必要がある場合と依頼する必要がない場合について、解説していきます。

税理士に依頼が必要な場合

相続に関して税理士に依頼が必要な場合は、主に以下のような場合です。

相続財産の種類や数が多い場合

相続財産は現預金だけでなく、土地や建物、株式、自動車、金地金、生命保険金、被相続人が所有していた物、権利等が含まれます。

どれをどのように評価するのか等に頭を悩ませられ、相続財産の数が沢山あると評価する時間も掛かりますので、こういった場合には税理士へ依頼した方が良いでしょう。

相続財産に不動産がある場合

不動産は現預金とは異なり、その評価はとても専門性が高い内容になります。特に土地の場合、所有している物件の形状、周辺環境や権利関係などによって評価の方法が複雑になります。

そのため、評価を行う税理士によって、評価額に大きな差異が生まれ、相続税の納税額に大きく影響してきます。

したがって、相続財産に不動産がある場合には税理士へ依頼した方が良く、その上、相続税に強い税理士を選ぶことが重要です。

相続財産が高額な場合

相続する財産が多額になればなるほど、相続税率が高くなるため、相続財産の評価額の相違が相続税額に大きく影響を与えます。

評価額の計算が誤っていた場合、追徴税や加算税等を納税する必要が出てきてしまうため、追加で納める相続税も多額になります。

つまり、相続財産が高額な場合にも税理士へ依頼した方が良いでしょう。

相続税の還付を受けたい場合

相続税の還付を受けたい場合は、税理士へ依頼すると良いでしょう。

相続税の還付とは、既に相続税申告を済ませ相続税の納税も完了している場合に、財産の評価方法等を見直すことで、評価額の誤り等を修正して適正な相続税額を再計算し、多く納め過ぎてしまった相続税額を取戻す手続きになります。

相続税の申告期限から5年以内であれば還付の対象となります。

上述したように土地の評価は難しい場合が多く、税理士によって評価額が大きく異なることがあります。

既に相続税の申告が済んでいる人でも、相続によって広い土地や複数の土地などを取得した場合には、その評価額を減額し、相続税の還付を受けられる可能性がありますので、相続専門の税理士へ依頼してみるのも良いでしょう。

相続手続きについて何からどのようにはじめたらよいか悩んでしまった場合

相続は一生のうちで何度も経験することではありません。

ただでさえ身内が亡くなって辛い状況なのに、相続税申告をはじめ沢山の手続きを行わなければなりませんし、手続期限のあるものも少なくありません。

そういった状況で、ご自身で手続きを進めるには負担が大きく、何をどうしたらよいか悩んだり、不安になることもあると思います。

このような場合には、相続専門の税理士に相談すると良いでしょう。

相続税申告のことはもちろん、申告以外の各種相続手続きについて、提携先の専門家(弁護士、司法書士、行政書士等)と連携して、一連の必要な手続きに対応してくれますので、安心してスムーズに手続きを終えることが出来るでしょう。

税理士への依頼が不要な場合

相続が発生しても税理士に依頼する必要がない場合は下記の通りです。

基礎控除額の範囲内である場合

相続税を算定する課税価格が、相続財産に係る基礎控除額の範囲内であれば、相続税の申告は不要となるため、税理士へ依頼する必要はありません。

相続財産に係る基礎控除額とは、現在の相続税法では「3,000万円+法定相続人の数×600万円」となっています。

例えば、相続人が配偶者と子供2人の場合には「3,000万円+3人×600万円=4,800万円」までの相続財産であれば相続税の申告は不要となるため、税理士へ依頼する必要はありません。

ただし、課税価格が基礎控除額を下回るかどうか微妙な時は、税理士に相談されることをおすすめします。

相続税に強い税理士は費用も高い?相場をチェック!

相続税の知識や経験が豊富な税理士へ依頼する場合の、税理士報酬の相場について解説します。

一般的に、税理士報酬の相場は相続財産の0.5%~1%と言われています。

その報酬の中身ですが、基本報酬+加算報酬で構成されることが多いです。

基本報酬は相続財産額に応じて設定されており、加算報酬は以下のような項目に該当すると加算されます。

・相続財産に占める割合のうち、土地の数が多い場合
・相続財産に非上場株式を評価する必要がある場合
・申告期限まであまり時間がないため、作業を急ぐ必要がある場合
・相続税を計算する上で作業が煩雑な場合(相続状況が複雑な場合等)

そもそも相続財産が高額となる場合、報酬も高額になることが多いので、税理士へ依頼する前には、必ず見積書を作成してもらい、その見積書の内容説明を受けて納得してから依頼するようにしましょう。

相続に関して税理士に依頼するメリット・デメリットとは

相続が発生した場合、税理士へ依頼するメリットとデメリットは下記の通りです。

◆メリット

・相続税の申告で申告漏れなどのミスを防止することができる
・二次相続も見据えた提案をしてくれる
・税務調査に入られるリスクが減少する
・時間と労力をかける必要がなくなる

◆デメリット

・税理士報酬が発生する
・相続に強い税理士を探すのに手間がかかる

相続税に強い税理士の選び方・見極め方・探し方とは

税金のプロである税理士であっても、税金の種類は所得税、法人税、相続税などいくつか種類があります。
よって、税理士なので全ての税法に詳しいかといえば、そんなことはありません。

相続税について詳しい税理士もいれば、詳しくない税理士もいます。以下では相続税に強い税理士の選び方などを解説していきます。

相続税に強い税理士の選び方・見極め方について

医師が内科、外科、眼科、皮膚科など様々な分野で個々に専門分野があるように、税理士も所得税、法人税、消費税、相続税などの得意分野があります。

素人からしてみれば、税理士は税金のプロなので、税金のことなら何でも知っているという認識があるかもしれません。

しかし、実際には税理士でも得意分野は様々なので、相続に強い税理士を素人が見極めるのは非常に難しいといえます。

そこで、相続に強い税理士の選び方・見極め方を紹介します。

相続に強い税理士の選び方は、次のようなポイントを意識して調べてみることをおすすめします。

税理士事務所のホームページで、年間の相続税申告実績数を確認する

税理士事務所のホームページを確認すると「相続税の年間申告件数○○件!」などと謳っている税理士事務所があります。

相続税の申告件数は年々増えており、国税庁の「令和2年分における相続税の申告事績の概要」によれば、令和2年分の相続税の申告書を提出した件数は120,372件でした。令和2年12月31日時点の税理士登録者数が79,404人なので、単純に計算すると、税理士1人あたり年間1.5件の相続税の申告をしている割合になります。

上記基準を把握したうえで、この税理士事務所は年間何件の相続税を申告しているのかを調べることが、相続に強い税理士を選ぶ際の重要なポイントです。

相続税に特化した税理士事務所であることを確認する

税理士事務所によっては、法人税や所得税などの税務業務は原則受けず、相続税のみに特化した税理士法人も一定数存在します。

こうした税理士法人であれば、オールマイティーな税務業務を受けている税理士事務所に比べて、相続税の申告件数を数多く経験しており、相続税の知識が豊富な税理士が多数在籍しています。そのため、そのような相続税に特化した税理士事務所を選ぶこともおすすめの選び方といえます。

相続税に強い税理士の探し方について

相続税に強い税理士の見極め方に関しては上述しましたが、ではどのような手段で相続税に強い税理士を探せば良いのでしょうか。

税理士事務所のホームページを確認する方法

相続税に特化した税理士事務所であることをホームページ上で確認することです。

上述したように、相続税専門の税理士事務所であれば、相続税に関する知識や経験が豊富です。

ホームページで税理士を探す場合には、税理士事務所自体が何の業務を得意としているかを確認する方法が、相続税に強い税理士を探す上で一番効率的な方法です。

知人などの紹介

一番手っ取り早く、かつおすすめなのが知人からの紹介です。

実際に相続税申告の依頼をした知人から紹介される税理士であれば、非常に信憑性があり、探す手間も省けるため、一番おすすめな探し方といえます。

税理士選びで失敗してしまうポイントを注意点とともにご紹介!

最後に前述した税理士選びをする際に気を付けておくべきポイントをいくつか紹介したいと思います。

知人というだけで依頼した場合

たまたま知人が税理士だった場合、その税理士に相続税の申告を依頼してしまうのはおすすめしません。

知人だからと税理士報酬を安くしてくれる場合も多いため、お願いしたくなる気持ちはわかります。

しかし、相続財産が多額である場合、いくら税理士報酬を安くしてくれたとはいえ、その税理士に相続税の申告経験があまりなければ、かえって相続税額が高くなってしまいます。

いくら税理士報酬が安いとはいえ、相続税額と税理士報酬を合わせた支払いが高くなってしまえば元も子もないので、相続税の申告を依頼する場合には、相続税に強い税理士へ依頼することをおすすめします。

相続税の経験が少ない税理士へ依頼する場合

上述した通り、個々の医師に得意な専門分野があるように、税理士にも個々に得意な専門分野があります。

10人の税理士がいた場合、相続税の評価は10通りの評価額が計算されると言われるほど税理士によって相続税の評価額は異なります。

そのため、相続税を申告する際に高額な相続税額を納める事態になることを回避するためにも、相続税の経験が少ない税理士への依頼はおすすめしません。

以上のことにより、相続が発生した場合、相続財産を多額に保有している場合には、相続税額はもちろんのこと、時間や労力も考えると相続税に強い税理士に依頼することが賢明です。

今後、高齢化社会は益々進んでいくので、相続税に強い税理士が活躍する場面は増えていくと考えられます。

【無料相談】相続に関するお悩みは相続診断士へ

相続は十人十色、十家十色の事情や問題があるもので、その解決策は一通りではないものです。

本記事で抱えている問題が解決できているのであれば大変光栄なことですが、もしまだもやもやしていたり、具体的な解決方法を個別に相談したい、とのお考えがある場合には、ぜひ相続のプロフェッショナルである「相続診断士」にご相談することをおすすめします。

本サイト「円満相続ラボ」では、相続診断士に無料で相談できる窓口を用意しております。お気軽にご相談ください

この記事を監修したのは…

鈴木 利光

税理士

鈴木 利光(すずき としみつ)

法人の申告業務を経験後、相続専門税理士法人で相続業務のイロハを学ぶとともに、相続業務を専門とする他士業とのネットワークを構築。生前のご相談や、相続税申告に留まらず、相続の様々なご相談を専門チームで対応・解決にあたる。
大事なことは、お客様のお話を良く聞き、何に困っていて、何を解決したいのか。そして誰に任せれば良いかを見極めること。お客様との対話を大切にします!

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