不動産の生前贈与に関する基礎知識・手続き・税金・メリットを解説!

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遺産相続

不動産の生前贈与の手続きはどうするべき?

贈与とは一方の持っている所有物を、無償で譲渡し、それをもう一方が受け取ることによって成立します。あげる側を贈与者、もらう側を受贈者といいます。

あまり財産的価値のない動産の贈与などはそのものを渡すことで完了しますが、不動産の贈与は法務局での名義変更が必要となり、無償での譲渡であるものの、売買と同じような書類が必要になります。

一般的には下記のような書類が必要になります。

・贈与契約書 
・贈与者の印鑑証明書
・不動産の権利書(登記済証又は登記識別情報)
・受贈者の住民票又は戸籍の付票
・不動産の評価証明書
・法務局に提出する申請書
・司法書士に依頼する場合は委任状

これらを準備し双方が共同で法務局に申請をします。一方的にあげるのではなく、受贈者が同意の上受け取るという行為が不可欠になります。

【重要:2024年法改正】不動産生前贈与のメリットと新戦略

2024年より、生前贈与と不動産登記のルールが抜本的に変わりました。これまでの「とりあえず暦年贈与」は、もはや不動産においては最善策とは限りません。

相続時精算課税制度の「最強の110万円枠」新設

2024年1月より、この制度を選んでも年間110万円までは完全に非課税かつ、相続時の持ち戻しも不要となりました。不動産持分を少しずつ贈与する場合や、賃貸物件の収益(現金)を移転する場合に極めて有効です。

不動産の「価値の固定」というメリット

精算課税制度を使って不動産を贈与すると、将来相続が発生した際の評価額は**「贈与時の時価」**で固定されます。将来値上がりが予想される再開発エリアの土地などは、今贈与しておくことで将来の相続税を劇的に抑えられます。

暦年贈与(110万円枠)の「7年持ち戻し」リスク

一方で、従来の暦年贈与は加算期間が3年から**「7年」**へ延長されました。亡くなる直前7年間の贈与は相続税の対象となるため、不動産のような高額資産の駆け込み贈与は節税効果が薄れています。

不動産の生前贈与に発生する税金、その他の費用とは?

不動産の生前贈与は、それ自体は無償で損することがないように見えますが、不動産の評価に応じて、贈与税、登録免許税、不動産取得税などの税金が受贈者に課せられます。

・不動産取得税:時期により減税がある場合がありますが本則は不動産価格の4%
・登録免許税:不動産評価額の2%

贈与税は年間110万円以上になると、価格により税率も変わりますが最高税率が55%になり、場合によっては贈与する財産価格の半分以上を税金として納める必要がでてきます。

また、法務局での名義変更を司法書士に依頼する場合は、司法書士への報酬がかかります。

ローンが残っている不動産の生前贈与はどうなる?

ローンが残っている不動産には銀行の抵当権がまだついています。抵当権とは、もしローンを返済できなかった場合に、銀行がその不動産を競売にかけて優先的に支払いを求めることができる権利です。

銀行が融資をする際に、債務者となる方の支払い能力や、担保提供者(不動産の所有者)などを審査したうえで貸し付けを行っているため、不動産の所有者の変更はその前提が崩れかねないため、銀行にとっては都合の悪いことである場合があります。所有者が変わっても抵当権は効力があるままですが、銀行との信頼関係が破綻する可能性がありますので、事前に銀行に相談をすることが望ましいでしょう。

不動産の生前贈与・最新の注意点まとめ

不動産の生前贈与を検討する際は、税金だけでなく「登記の義務」に細心の注意を払う必要があります。

相続登記の義務化(2024年4月〜)への対応

贈与したい不動産が、亡くなった祖父母や親の名義のままになっていませんか?2024年4月からは相続登記が義務化(3年以内)され、放置すると10万円以下の過料の対象となります。また、前提となる相続登記が完了していない不動産を、子や孫へ贈与することはできません。

コストの再計算

不動産贈与には「不動産取得税(4%)」と「登録免許税(2%)」がかかります。相続なら登録免許税は0.4%で、不動産取得税は原則かかりません。税務上のメリット(2024年改正の恩恵)が、これらの移転コストを上回るか専門家への試算依頼が必須です。

不動産生前贈与・改正対応チェックリスト

  • 名義の確認:贈与者の名義は最新か?(相続登記の義務違反はないか?)
  • 制度の選択:7年持ち戻しを避けるため「相続時精算課税」への切り替えを検討したか?
  • 将来価値の予測:その土地は将来値上がりするか?(値上がりするなら今贈与が有利)
  • 納税資金の確保:贈与税だけでなく、移転コスト(時価の数%)を現金で用意しているか?

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この記事を書いたのは…

御法川 明

司法書士

御法川 明(みのりかわ あきら)

平成20年司法書士試験合格

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