生前整理って何をするの?賢く断捨離する方法とコツを紹介!

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終活

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生前整理って何をするの?

生前整理とは何か、そして生前整理の内容や目的について見てみましょう。

生前整理とは何か

生前整理とは、自分が生きているうちに、家族が後々困らないように、不要な物を処分し、自分の財産や持ち物などを整理しておくことです。

つまり生前整理では、不要な物を処分し、自分の財産や持ち物などを整理することになります。

生前整理の内容

生前整理は、2つに分けることができます。

ひとつは、自分の財産や持ち物などを「不要な物」と「家族に残す物」に分けることです。

もうひとつは、自分の死後のことを考え「家族に残す物」について遺言書の作成やエンディングノートを書くなどして、処分方法を決めておくことです。

生前整理の目的

生前整理の目的は2つ考えられます。

ひとつは、自分が亡くなった後、残された家族や親族が遺品整理や相続問題で困らないようにするためです。

もうひとつは、自分の生活を見直し、より暮らしやすくするためです。

生前整理のメリットとは?

生前整理のメリットについては、以下のように考えることができるでしょう。

自分自身も晴れやかな気持ちになる

生前整理により身の回りが片付くため、生活空間がすっきりして、ストレスも減り、晴れやかな気持ちになります。

昔を振り返ることができる

生前整理をする中で、過去のアルバムや日記などを見つけ目を通すことによって、昔を振り返ることができ、これからの人生をどのように過ごすべきか見つめ直すきっかけになります。

自分の財産を把握できる

生前整理により自分の財産がどれくらいあるかを把握でき、誰に何を残したいのかを遺言書に記載することによって、相続に関するトラブルを防ぐことができます。

家族の負担を軽減できる

生前整理をすることによって、家族の負担を軽減できます。家族は遺品整理で悩むことも少なくなるため、生前整理は家族への思いやりといえるでしょう。

家族が死後の対応に困らない

自分の財産をどう扱ってほしいか、葬儀はどのような方法でしてほしいかなど、生前整理をすることによって、自分の死後の望みを家族に伝えておけることになります。生前整理が済んでいれば、家族が死後の対応に困ることはないでしょう。

物が減って安全な暮らしができる

物が多い家であれば、家の中で躓いて骨折したりすることもあります。今は平気でも、年齢が上がるにつれて身体が言うことをきかなくなり、簡単なことで怪我をしてしまう機会が増えます。生活動線上の床に物を置かないことが大切です。

生前整理の始め方・手順について

生前整理の始め方・手順について解説していきます。

生前整理の始め方

生前整理を始めるタイミングはどう考えるべきなのでしょうか。

健康で病気知らずの方は、生前整理など思いつかないのかもしれません。

しかし、誰もがいつまでも元気でいられるとは限りません。

年を重ねれば、自分の死後のこと、そのための生前整理のことを考えざるを得なくなります。

では、生前整理はいつから始めるべきなのか、いくつかの要素に分けて考えてみましょう。

人生のタイミングをきっかけに始める

生前整理は、人生のタイミングをきっかけに始めるものです。

それは3つに分けられます。

1つ目は、子どもたちが成長し、実家を離れた機会に、老後の負担を考慮して生前整理をするというものです。

2つ目は、定年退職した機会に、これまでの人生にけじめをつけ、これからの人生をより充実したものにするために、身の回りの物について生前整理をするというものです。

3つ目は、自分の体調に不安を覚えた機会に、自分の死後のことを考え、後々家族に負担がかからないように、生前整理をするというものです。

人生のターニングポイントをきっかけに始める

生前整理は、人生のターニングポイントをきっかけに始めるものです。

それは3つに分けられます。

1つ目は、人生の折り返し地点(40~50歳)です。生前整理には数年かかることを前提として、健康で体力があるうちに早めに始めるのが望ましいものと考え、少しずつ生前整理をするというものです。

2つ目は、定年退職(60~70歳)です。生活のリズムに変化が生じるため、これからの新しい生活に合わせて、必要な物と不要な物を選別するための生前整理をするというものです。

3つ目は、後期高齢者(75~85歳)になるタイミングです。人生100年時代を見据え、時間をかけて少しずつ身の回りの整理を始め、85歳までに終活のための生前整理をするというものです。

生前整理の手順

生前整理の手順はどのようなものか見てみましょう。

貴重品を確認する

貴重品を確認し、一度整理してみましょう。

貴重品は、主に以下のようなものがあります。

①預貯金関係(通帳、届出印、キャッシュカード、定期預金証書)

②クレジットカード関係(各種のカード類)

③有価証券関係(株式、投資信託、国債、地方債、社債)

④不動産関係(登記済権利証、登記識別情報、土地賃貸借契約書)

⑤自動車関係(運転免許証、カギ、車検証、自賠責保険証明書、任意保険証明書、自動車税の納付書)

⑥動産関係(書画・骨董、貴金属、高級腕時計、楽器)

⑦保険関係(生命保険、火災保険、地震保険、ペット保険の保険証券)

⑧保険証関係(健康保険被保険者証、健康保険高齢受給者証、後期高齢者医療被保険者証)

⑨年金関係(年金手帳、年金証書)

⑩公共手続き関係(印鑑登録証、実印、パスポート、マイナンバーカード、公共料金の領収書類)

残す物と捨てる物に分ける

現在の持ち物を把握するために、一度全ての物を取り出します。

その上で、まず「残す物」を次の基準で選別します。

①現在使用中で、これからも生活する上で必要な物(例・・食器類、衣類、靴)

②現在使用していないが、自分の年齢に照らし使用する可能性のある物(例・・礼服)

③思い出の品で、自分の生存中は手元に残しておきたい物(例・・写真)

④誰かに残したい物(例・・碁盤、ピアノ)

⑤現時点で決められない物(例・・専門書)

⑥売却できると見込める物(例・・骨董品、ブランド品、アクセサリー等)

次に「捨てる物」を次の基準で選別します。

①現在使用していない物で、これからも使用する可能性のない物(例・・古着、靴)

②家族が残されても困る物(例・・利用価値も売却価値もない物、壊れている家電製品)

不要な物を処分する

上述した選別が済んだら、不要な物を処分します。

処分の方法は、自治体のルールに従って一般ゴミ、粗大ゴミで処分したり、不用品回収業者に回収してもらいます。

生前整理を業者に依頼することを考えている方は以下の記事をご覧ください。

「生前整理の方法・生前整理業者の選び方のポイントをまとめて解説!」

デジタル情報を整理する

デジタル情報とは、パソコンやスマホなどのデジタル機器と、デジタル機器内やインターネット上に保存されている情報やデータなどのことです。

デジタル機器には、大量の個人情報やデータが入っています。

デジタル機器内にある不要な情報、データやアカウントは、普段から放置しないで、適宜削除・解約しておくようにしましょう。

生前整理できない情報、データやアカウントは、機器や契約内容、各種IDとパスワードを一覧にまとめ、信頼できる家族と共有して確実に処分されるよう依頼しておく必要があります。

財産目録を作成する

自分が把握している財産を洗い出し、資産と負債を一覧に記載し、財産目録を作成します。

財産目録には、貴重品、高価な家財、負債などについて、数量や価格をまとめて記載しましょう。

財産目録を作成しておけば、自分が生きている間に相続税を試算することができ、また相続をスムーズに進められることから、相続人の負担を小さくすることもできます。

相続させる物と生前贈与する物に分ける

家族に引き継がせたい物を選別します。その上で、死後に相続させる物と生前に贈与する物に分けます。

全ての物を相続の対象とすると、相続財産額が相続税の非課税対象額を超えた場合、残された家族は相続税を支払わなければなりません。

遺言書を作成する

遺言書は、自分の死後に資産を誰にどう分け与えたいかを書き記すものです。

遺言書には法的拘束力があり、遺留分を侵害することは許されないものの、法定相続よりも遺言書の内容が優先されます。

なお、遺言書の作成には、厳格な方式が定められており、方式不備で無効になってしまうことがありますので注意しましょう。

エンディングノートを書く

エンディングノートに書く内容には、様々なものを含みます。定型はありません。

エンディングノートには、一般的に、以下のような内容が書かれます。

①自分について

❶氏名、生年月日、本籍地、血液型、❷資格、免許、❸入会しているクラブ、団体、❹家族への思いなど

②医療・介護について

❶受診先、飲んでいる薬、注意点、❷介護についての希望、❸病名や余命の告知について、❹延命治療、臓器提供についてなど

③資産・負債について

❶金融資産(預貯金、有価証券、保険、クレジットカード、貸金庫)、❷公的年金、❸不動産(種類、所在地、面積、抵当権の有無)、❹重要な動産(貴金属、書画・骨董、宝飾品、車)、❺デジタル資産、➏貸付金、➐借入金、ローン、❽公共料金、税金など

④これからについて

❶やりたいこと、❷行きたい場所、❸最期の過ごし方、❹終末期の希望、❺保険証、年金証書、遺言書の保管場所、➏葬式・お墓、ペットの扱い、手続きを要する契約、遺品整理の内容、相続などの死後のことなど

エンディングノートには法的拘束力はありませんが、上述した内容を書くことによって自分の思いを家族へのメッセージとして伝えることができます。

断捨離するか否かの基準はどうするべきか

断捨離するか否かの基準はどうするべきかについて見てみましょう。

以下では、断捨離についての全体的な基準と個別的な基準に分けて検討します。

断捨離についての全体的な基準

断捨離についての全体的な基準は、以下のようになります。

①ゴミといえる物、壊れている物、汚れている物、使えなくなった物、使っていない物、期限切れの物、中身を思い出せない物、存在を忘れていた物、デジタル化できる物

②今の自分にとって必要でない物、これからの人生で必要でない物

③なくても困らない物、今の自分にふさわしくない不適な物、自分の感性で違和感があり不快な物

断捨離についての個別的な基準

断捨離についての個別的な基準は、以下のようになります。

衣類

衣類について、断捨離するか否かの基準は以下のようになります。

①ほつれていたり、汚れが取れなくなっている

②1年以上、あるいは2年以上など期限を設けた上で着ていない

③現在の自分の体型に合っていない

④現在の年齢に合っていない

⑤時代遅れや流行遅れ

⑥着用して外出するのに躊躇する

家電製品

家電製品について、断捨離するか否かの基準は以下のようになります。

①壊れていて、修理不可能

②1年間使用していない

③同じ機能を持っている

④消費電力が高く場所を取る

本・雑誌

本・雑誌について、断捨離するか否かの基準は以下のようになります。

①一度読んだだけで、もう一度読む可能性ない

②1年間再読していない

③日常的に使用していない資格試験等のテキスト

断捨離で出た不用品の処理方法一覧

断捨離で出た不用品の処理方法には、どのようなものがあるのか見てみましょう。

自治体のゴミ収集に出す

燃やせる(可燃)ゴミ、燃やせない(不燃)ゴミ、粗大ごみ、資源ごみ、使用済み小型家電製品は、自治体のルールに従って処分します。

フリマアプリやネットオークションを利用する

状態が良い物やまだ使える物(例・・本、ベビー・キッズ用品、衣類、ペット関連グッズ)は、フリマアプリやネットオークションを利用するとよいでしょう。

リサイクルショップで買い取ってもらう

本、家電製品、衣類、ゲーム、おもちゃは、一定の需要があるので、リサイクルショップで高く買い取ってもらえるかもしれません。

買取専門店で買い取ってもらう

美術品、骨董品、宝飾品、貴金属、ブランド品、切手・古銭などのコレクション品、衣類、家電製品などは、買取専門店で買い取ってもらえます。

大手家電量販店やメーカーに下取りしてもらう

パソコン、スマートフォン、ハードディスクなどのデータ機器は、プライバシー保護の観点から、大手家電量販店やメーカーに下取りしてもらえる可能性があります。

付属品が揃っている必要があるなど様々な条件がありますので利用する際は注意しましょう。

不用品回収業者に引き取ってもらう

不用品回収業者指定の物(例・壊れた家電製品や楽器類)は、業者指定の回収日に引き取ってもらえます。

不用品回収業者には、各市区町村の一般廃棄物収集運搬業の許可を得た業者、各都道府県の公安委員会の許可を得た古物商しかなれませんので、無資格の業者とトラブルにならないように注意しましょう。

不用品買取業者に回収・処分してもらう

不用品については、不用品買取業者に一括で回収・処分してもらうこともできます。

ただし、状態が良い物であれば買い取ってもらえる可能性がありますが、処分になる場合には料金がかかることに注意しましょう。

買い替えの際に購入店の引取り・下取りサービスを利用する

大型家具(例・・ベッド、ソファー)や家電製品を買い替える際には、購入店が引取りサービスや下取りサービスを行っているかを確認しましょう。

購入店によっては料金がかかる場合があります。また、家庭用のテレビ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機(衣類乾燥機)の処分は家電リサイクル法で指定され、通常リサイクル料金を支払うことになりますので注意しましょう。

まとめ

生前整理を済ませておけば、自分に万一のことがあっても、残された家族の負担を軽減することができます。

また、家の中の物を断捨離して、これからの暮らしをより良いものにすることもできます。

しかし、生前整理をするためには、ある程度の知識と情報が必要です。

生前整理については、いつから始めるのがよいのか、上手に進める手順や方法があるのか、断捨離するか否かの基準はどうか、断捨離で出た不用品の処理方法はどうすればよいのかなど、誰もが直面し避けては通れない問題がありますので、この記事ではこれらについて解説しました。

生前整理は相続の前提ともなりますので、相続のプロフェッショナルである「相続相談士」にぜひ一度相談することをおすすめします。

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相続は十人十色、十家十色の事情や問題があるもので、その解決策は一通りではないものです。

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