親の借金が闇金だった…警察・弁護士と連携し、嫌がらせを即日止めて相続放棄する「完全防衛マニュアル」

公開日: 債務整理

「親が亡くなった悲しみの中、突然知らない男から怒号のような電話がかかってきた」 「『親父の借金を払え』と脅されているが、相手がまともな業者ではない気がする」

もしあなたが今、このような状況に置かれているなら、この記事はあなたのための「盾」です。 結論から申し上げます。あなたは、その借金を1円たりとも支払う必要はありません。そして、家族への嫌がらせを止める方法は確実に存在します。

しかし、相手は法律を無視する「闇金」です。通常の相続放棄の手続きだけでは、彼らの攻撃は止まらないかもしれません。彼らを黙らせるには、「法的な放棄(守り)」と「物理的な対策(攻め)」の2つを同時に行う必要があります。

この記事では、円満相続ラボが、闇金被害に特化した「相続放棄」と「完全防衛」の全手順を、警察や職場への会話スクリプト付きで解説します。震える手を止めて、まずは最後まで目を通してください。ここから反撃が始まります。


Contents

【結論】返済義務のない闇金でも「相続放棄」すべき決定的な理由

まず、最も重要な法的結論をお伝えします。たとえ相手がどんなに恐ろしい剣幕で脅してきても、法律上、あなたには返済義務がありません。

民法上の効果:放棄すれば「借金」も「脅迫を受ける理由」もなくなる

相続放棄とは、民法915条に基づき「初めから相続人ではなかったことになる」手続きです。 相続人でなくなる以上、被相続人(亡くなった親)が作った借金を支払う義務は、法的に100%消滅します。これは相手が銀行であろうと、消費者金融であろうと、闇金であろうと変わりません。   

闇金特有の事情:「不法原因給付」により元本さえ返済不要

さらに言えば、闇金からの借入は、公序良俗に反する契約(民法90条)であり、法的には「不法原因給付(民法708条)」に該当する可能性が極めて高いものです。 最高裁の判例(平成20年6月10日)でも、「著しく高利の闇金契約は無効であり、元本すら返済する必要はない」という判断が示されています。つまり、相続うんぬんに関わらず、そもそもその借金自体が存在しない(無効である)ケースが大半なのです。

それでも「相続放棄」を選ぶべき決定的な理由

「じゃあ、放っておけばいいのでは?」と思うかもしれません。しかし、それは危険です。闇金相手だからこそ、あえて正式に「相続放棄」の手続きを行うべき理由があります。

  1. 「相続放棄申述受理通知書」という最強の武器を手に入れるため 警察や弁護士が介入する際、「私は法律上、無関係の人間です」と証明する公的な書類(裁判所のお墨付き)があるかどうかで、対応のスピードが劇的に変わります。
  2. 「まともな借金」が混ざっているリスクを消すため 親の借金が闇金だけとは限りません。銀行カードローンや未払いの税金など、法的に有効な借金が他にある場合、放置しているとそれらを背負うことになります。   

相続放棄しても督促は止まらない?法を無視する闇金の「手口」と「弱点」

「相続放棄しました」と伝えて、素直に引き下がるようなら闇金ではありません。彼らの手口を知り、心の準備をしておきましょう。

【実録】職場への鬼電・出前の大量注文…放置した場合のエスカレート例

彼らは法律を無視することを生業としています。そのため、以下のような嫌がらせを行うことが一般的です。

  • 職場への鬼電: 会社の回線をパンクさせるほどの連続電話。
  • 親族・近隣への波及: 「息子が金を返さない」と近所にビラを撒く、実家に電話する。
  • 虚偽通報: 勝手にピザや寿司を大量注文したり、消防車や救急車を自宅に呼ぶ。   

彼らの狙いは「金」ではなく「恐怖心による搾取」

なぜここまでするのでしょうか? 彼らは「法的に請求権がない」ことを百も承知です。それでも嫌がらせをするのは、あなたを精神的に追い詰め、「手切れ金として数万円でも払わせる」ためです。 彼らにとってあなたは「カモ」です。一度でも電話に出たり、怖がってお金を払ったりすれば、「脅せば金になる客」としてリストに載り、骨の髄までしゃぶり尽くされます。   

闇金の最大の弱点は「警察の介入(逮捕)」

しかし、彼らにも弱点はあります。それは「逮捕されること」と「口座・携帯の凍結」です。 彼らは違法業者ですから、警察が本気で動き出せば組織ごと壊滅します。そのため、「弁護士や警察が介入した案件」からは、リスク回避のために潮が引くように手を引く傾向があります。   

つまり、解決策は一つ。「個人の力」で戦うのではなく、「法と公権力の力」を借りて戦うことです。


【物理的防衛】今日から電話に出なくていい!警察・弁護士を動かす「証拠保全」と「会話スクリプト」

相続放棄の手続き(書類作成)と並行して、今すぐ行うべき「物理的防御」のステップです。ここが通常の借金問題とは異なる、命を守るための最重要パートです。

ステップ1【証拠保全】:着信履歴・録音・投函物を「武器」に変える

警察を動かすためには、「被害の実態」を示す証拠が不可欠です。今日から以下の記録を徹底してください。

  • 着信履歴: 消さずに全て保存してください。スクリーンショットでも構いません。
  • 通話録音: スマホの録音アプリやICレコーダーを使用します。脅迫の文言(「殺すぞ」「会社に行くぞ」など)は、恐喝罪や強要罪の決定的な証拠になります。
    • 推奨ツール: 通話録音対応アプリ(Androidの標準機能や「通話録音 – ACR」など)、またはスピーカーフォンにして別のスマホで録音。
  • 投函物: ポストに入っていたビラや督促状は、指紋がついている可能性があるため、素手で触らず袋に入れて保管してください。

ステップ2【警察連携】:単なる相談(#9110)で終わらせない「刑事告訴」への持ち込み方

多くの人が「警察に相談したけど、『民事不介入』と言われて相手にされなかった」と嘆きます。しかし、闇金は「民事」ではなく「刑事事件」です。

警察署の生活安全課に行き、こう伝えてください。

■対警察用スクリプト 「相談に来たのではありません。貸金業法違反および恐喝罪で被害届(または刑事告訴)を出したいので、証拠を持ってきました。 既に職場への業務妨害や、自宅への脅迫が発生しており、身の危険を感じています。これが証拠の録音データと着信履歴です。受理していただけないなら、公安委員会に苦情を申し立てざるを得ません」

単なる「相談」ではなく「事件」として扱わせる姿勢が重要です。被害届の様式に沿って事実を整理しておくとスムーズです。

ステップ3【専門家介入】:弁護士の「受任通知」で取り立てを止める

警察が動くまでに時間がかかる場合、最も即効性があるのは「闇金に強い弁護士・司法書士」への依頼です。 専門家が依頼を受けると、業者に対して「受任通知」を送ります。貸金業法21条により、弁護士が介入した債務者への直接取立は禁止されており、これを破ると即逮捕の対象となるため、多くの業者はこの時点で手を引きます。

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【特典】そのまま読める!職場・親族へ事情を説明するための「スクリプト」

闇金対応中は、周囲への根回しが自分の心を守ります。恥ずかしがらず、先手を打って伝えておきましょう。

■職場の上司への報告スクリプト

「〇〇課長、少しお時間をいただけますでしょうか。 実は、亡くなった親族の金銭トラブルに巻き込まれており、違法な業者から嫌がらせを受けています。 私には一切の支払い義務がなく、現在、警察と弁護士に依頼して『被害届』の提出と法的措置を進めています。 もし会社に電話がかかってきても、『警察に通報します』とだけ伝えて即座に切っていただけないでしょうか。 ご迷惑をおかけして大変心苦しいのですが、弁護士からは数日で鎮静化すると言われています。ご協力をお願いいたします」

ポイント: 「私が悪い」ではなく「私は被害者であり、警察と連携している」と強調することで、職場からの理解を得やすくなります。


【法的防衛】相手の住所が不明でも大丈夫?闇金事案に特化した「相続放棄申述書」の書き方

物理的な防御を固めたら、淡々と法的手続き(相続放棄)を進めます。

期限は絶対!「相続を知ってから3ヶ月」のカウントダウン

相続放棄は、「自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヶ月以内」に家庭裁判所に申し立てる必要があります(民法915条)。 闇金の対応に追われていると、あっという間に時間が過ぎてしまいます。3ヶ月を1日でも過ぎると、自動的に借金を背負う「単純承認」とみなされるため、何よりも優先して手続きを進めてください。   

もし、調査に時間がかかり3ヶ月を超えそうな場合は、家庭裁判所に「熟慮期間の伸長」を申し立てることも可能です[]。   

債権者一覧表の書き方:「携帯番号しか分からない」場合の対処法

相続放棄の申述書には「債権者一覧表」を添付しますが、闇金は住所や正式名称を明かさないことが多々あります。 その場合は、分かっている範囲で記入します。

  • 債権者の氏名: 「カトウ(自称)」、「090金融」など
  • 住所: 「不明(携帯電話番号 090-xxxx-xxxx)」
  • 金額: 「不明(元本約〇万円との主張あり)」

裁判所への申述は「私が相続を放棄する」という意思表示であり、債権者を特定することが目的ではないため、「不明」があっても受理されます。

手続き完了後:受理通知書は「コピー」を弁護士経由で送付する

無事に放棄が認められ「相続放棄申述受理通知書」が届いたら、それを闇金に見せることになります。 しかし、絶対に自分の新しい住所が書かれた原本を直接送ってはいけません。個人情報を与えるだけです。 必ず弁護士や司法書士を通じて、情報をマスキングしたコピーを送付するか、「放棄した」という事実のみを通知してもらうようにしましょう。   


【警告】1円でも払うと借金確定?「単純承認」の罠と緊急回避策

闇金対応において、最もやってはいけない致命的なミスがあります。ここだけは絶対に守ってください。

恐怖に負けて「利息だけ」払ってしまった…その瞬間に全財産を失う

闇金は「とりあえず利息の3千円だけでいいから払え。そうすれば帰る」と甘い言葉をかけてくることがあります。 しかし、1円でも返済すると、法律上「債務の承認(単純承認)」とみなされ、相続放棄ができなくなる可能性があります(民法921条)。 これは、「親の借金の存在を認めて、自分の財産から一部支払った(=相続財産を処分した)」という行為になるからです。結果、闇金の借金だけでなく、親が抱えていた銀行のローンや連帯保証債務まで、すべて背負うことになります。

形見分けも要注意?遺産に手をつける行為

また、親の財布から現金を抜き取って葬儀費用に使ったり、高価な遺品を売却したりする行為も「遺産の処分」にあたり、単純承認とみなされます。 家の中にあるものは、相続放棄が終わるまで一切触らないのが鉄則です。

【救済策】もし払ってしまったら?「脅迫による返済」を主張する

「もう怖くて払ってしまった…」という方も、まだ諦めないでください。 闇金の脅迫によって無理やり支払わされた場合は、その支払いが「自由な意思に基づくものではない」として、例外的に単純承認に該当しないと判断される余地があります(錯誤、強迫による無効の主張)。 ただし、これは高度な法的判断が必要ですので、必ず弁護士に「脅されて払ってしまったが、放棄したい」と正直に相談してください。


二度と関わらないために:解決後の「個人情報変更」とメンタルケア

法的手続きが終わり、取り立てが止まったとしても、傷ついた心と生活の立て直しが必要です。

電話番号変更・転居…物理的に「他人」になる

闇金のリストから完全に消えるために、以下の対策を推奨します。

  1. 携帯電話番号の変更: 最も効果的です。物理的に連絡を取れなくします。
  2. 住民票の閲覧制限: 役所に「DV等支援措置」を申請することで、加害者が住民票を取得できないようにします(要件があります)。
  3. SNSの非公開化: フェイスブックやインスタグラムから現状を探られないように鍵をかけます。

もう一人で戦わなくていい。各専門家の選び方

最後に、あなたが相談すべき相手を整理します。   

相談先特徴と役割選び方
警察 (#9110)【刑事事件化】
逮捕・摘発を求める場所。即時の返済停止交渉はしてくれない場合がある。
実害(器物破損、暴行、連日の鬼電)が出ている場合に証拠を持っていく。
弁護士【交渉・代理】
あなたの「盾」となり、代理人として交渉・相続放棄の全てを行う。
「闇金対応」「相続」の両方に強い事務所を選ぶ。費用の確認が必要。
司法書士【書類・交渉】
140万円以下の案件なら交渉可能。弁護士より費用が安い傾向。
借金の額が少額で、費用を抑えたい場合。闇金特化の事務所が多い。
法テラス【費用立替】
経済的に余裕がない場合に弁護士費用を立て替えてくれる。
いますぐ費用を用意できない場合。ただし、担当弁護士は選べないことが多い。

メンタルケアも重要:心の平穏を取り戻すロードマップ

「電話が鳴る幻聴が聞こえる」「チャイムの音が怖い」。これは異常なことではありません。恐怖によるPTSDの可能性があります。 「いのちの電話」や心療内科など、心の専門家にも頼ってください。あなたは十分に戦いました。これからは、あなた自身の人生を取り戻す時間です。   


まとめ:今すぐ「拒絶」の意思を示し、専門家と共に防衛を開始しよう

親の借金が闇金だと知った時の絶望感は、計り知れないものです。しかし、法はあなたを守るためにあります。

  1. 相続放棄で、法的義務をゼロにする。
  2. 警察・弁護士の介入で、物理的攻撃を止める。
  3. 1円も払わず、遺産にも手を触れない。

この3つを徹底すれば、必ず平穏な日常は戻ってきます。 一人で抱え込まず、まずは円満相続ラボが提携する専門家や、警察の窓口に相談してください。あなたの勇気ある一歩を、私たちは全力で応援しています。

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