生前整理においてミニマリストはメリットだらけ!手順や注意点を解説!
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ミニマリストとは?断捨離とは違う?
ミニマリストとは、必要最低限の物だけ所持して暮らすライフスタイルを指します。一方、断捨離とは、ただ物を捨てるだけではなく、自分と向き合い、暮らしの中で本当に必要な物だけを選ぶ作業です。
ミニマリストも断捨離も同じ意味のように思えますが、次の点が異なります。
- ミニマリスト:持ち物を最小限にして暮らすライフスタイル
- 断捨離:自分に必要の無い物を減らすという行為
なお、自分が断捨離を継続していけば、いずれミニマリストに行き着く可能性があります。断捨離はミニマリストになるための手段とも言えるでしょう。
ミニマリストと生前整理との関係は?
ミニマリストと生前整理との関係は、ミニマリストと断捨離との関係と同じです。
生前整理とは自分が生きている間に不要な物を処分し、自分が亡くなった後、家族が遺品整理で困らないよう、自分の財産や持ち物などを整理する方法です。
この生前整理を進めれば、やはりミニマリストに行き着く可能性があるでしょう。
なお、生前整理の対象となるのは次のような財産等が挙げられます。
- 自分の不要な衣類や本等
- 自分の不要な家財道具等
- 自分が所有していて利用していない土地や建物
このような物・財産を、自分が元気な内に片付けていきます。
生前整理におけるミニマリストのメリット!
生前整理は早ければ50代くらいからはじめる人も多いですが、生前整理後にミニマリストとしての生活を送れたとしたら、老後に次のようなメリットが期待できます。
残された家族の負担が軽減できる
自分が亡くなると、残された家族は葬儀や埋葬の準備、さらに相続が開始され、様々な手続きを進めなければいけません。
それに加えて遺品整理の作業も加われば、家族に大きな負担となってしまいます。また、遺品整理の際に高価な宝石や骨董品、美術品が見つかる場合もあり、このような物も相続財産です。
相続人で遺産分割が済んだ後に、高価な品が見つかれば、改めて遺産分割の話し合いをする必要や、相続税の計算も必要となってきます。
しかし、生前整理を行えば家族の遺品整理の負担が減らせると共に、相続財産の対象となる品を事前に把握できるメリットがあります。
前もって高価な品を選定し現金化しておけば、相続人が複数いても分割しやすく、スムーズに相続手続きが進められるはずです。
肉体的にも精神的にも余裕が生まれる
残された家族だけではなく、生前整理をした自分にもメリットがあります。
高齢になれば誰でも体力や足腰の機能、判断能力は次第に低下していきます。掃除のとき物にあふれていれば作業がし難く、物に躓いてケガをするリスクも高くなるはずです。
しかし、生前整理をすればミニマリストとして、最低限の物だけを手元におく形となるので、掃除がし易く、足腰が弱くなっても住居内で転倒してしまう事態が避けられます。
また、生前整理をすれば家族に与える相続財産も把握でき、エンディングノートや遺言書の作成が容易になるでしょう。
エンディングノートで財産の所在を明記し、遺言書で遺産を誰が引き継ぐか指定すれば、相続人が相続トラブルを起こす事態を回避でき、自分の死後の不安もなくなるはずです。
生前整理を始める際の心構え・モチベーションを高める方法!
生前整理をいっきに進めても、肉体的に疲労して嫌気がさし、なかなか整理が進まなくなる可能性もあります。
そのため、生前整理や計画的にかつ、モチベーションを高められるよう工夫し、作業を進めていきましょう。次のような方法が考えられます。
- 生前整理の計画を立てる
- 不用品を処分し利益が出たら、そのお金でレジャーを楽しむ
- 家族や友人・知人をうまく使う
生前整理は無計画に行わず「生前整理は〇年をかけて終了する」「各部屋の不用品を〇月〇日までに整理する」と実際に数字を決めて無理のない計画を立てていきます。
また、不用品をネットオークション等に出品し収益が出たら、そのお金で自分へのご褒美にレジャーや旅行をすると決めておけば、モチベーションも上がります。
もし、自分だけで整理するのが難しい場合は、家族や友人・知人に協力してもらいましょう。そのお礼として「気に入った物は持って行って構わない。」と伝えれば、喜んで協力してくれるかもしれません。
例えば、共通の趣味がある友人・知人ならば、他人からはゴミのように見える物でも、不用品の中からお宝のような逸品を発見できる可能性があります。
生前整理で手放しておくべきものTOP4
こちらでは、生前整理しておいた方が良い物品をランキング形式で取り上げましょう。
1位:衣類
最も軽量で生前整理にとりかかりやすい不用品と言えます。1回着てから全く利用しないケースもあり、衣類を貯めて全く処分してこなければ、自宅にかなりの量の古着があるかもしれません。
衣類は足腰に負担がかからないので、生前整理をするならこれらの不用品の処分から始めた方が良いでしょう。基本的には廃棄という形で整理していきます。
もしも、あまり利用していない人気のあるブランド品があれば、古着屋に売ると結構な利益が出るかもしれません。
2位:本
紙の本がかなり収納されているなら、こちらも優先的に整理するべき不用品です。
日ごろから廃品回収等を利用しまめに処分しているなら問題ないのですが、本棚や倉庫に大量の本が放置されているケースもあるでしょう。
死後に大量の本が残っていると、かなりの重量となるので家族は整理に苦労するはずです。
自分が元気な内に、家族の手も借りながら本の量を減らしていきましょう。
3位:大型の家電や家具
家具に関しては衣類を整理し終わったら洋服ダンス、本を整理し終わったら本棚を片づけるかどうか検討しましょう。費用はかかりますが粗大ごみとして処分できます。
また桐の洋服ダンスのような高級な家具は、リサイクルショップを利用すれば結構な利益が出るかもしれません。
一方、壊れた大型の家電は家電リサイクル法に従い処分していきましょう。他にまだまだ利用できそうな家電は家族に譲るのも良いでしょう。
4位:誰も利用しない土地・建物
生前整理をする過程で、すっかり放置していた建物や土地があったことに気付く場合もあります。
もちろん誰かに貸しているわけでもなく、何らの目的にも利用していない不動産があれば、自分が元気なうちに処分しておきましょう。
不要な建物や土地は相続対象となるので、放置したままでは引き継ぐ相続人がいない状態になるかもしれません。後々相続トラブルがおきそうなら、不動産会社等に相談し売却・現金化した方が良いでしょう。
得たお金をそのまま貯蓄し、相続の際の金融資産として残せば、相続人が均等に分け易いので、相続トラブルが軽減できるはずです。
ミニマリストとして生前整理を行う方法!収納グッズや便利アイテムも紹介!
生前整理を行うためには必要な道具があります。主に次のような物を準備しましょう。
- 整理するための袋・箱:ビニール袋・布製の袋は分別したものを仮置きする際に便利
- 箱や収納ボックス:整理したものを保管するために必要
- スチームアイロン:衣類や布製品のシワ取りるために必要
- スキャナー:思い出の写真をデジタル化するために必要
- シュレッダー:古い書類を整理するために必要
- カッター、テープやホッチキス:スムーズに作業を進めるために必要な小物類
- ノート・メモ帳等:生前整理がどれくらい進んだかを記録するため必要 等
生前整理の際、特別に買う必要がある収納グッズや便利アイテムはありません。自宅にある物で十分に対応できるはずです。
生前整理を進める中で出てくる不用品のリサイクルや処分方法をご紹介!
生前整理の際は単に自分で廃棄するだけでなく、不用品の売却や業者へ廃棄を依頼する等、柔軟に処分していきましょう。
フリマサービスやリサイクル店等を利用する
不用品の廃棄や使えそうな物品を他人に譲渡する他、フリマサービスやリサイクル店を積極的に利用し売却する等して、どんどん整理していきます。
最近はインターネットでフリマサイトを利用し、出品者が設定した販売価格で購入者に売却も可能です。
ただし、宝石や絵画等を売却したくても、その価値が自分自身ではわからないかもしれません。このような高価な物品は、事前に鑑定士へ鑑定を依頼した方が良いでしょう。
不用品買取業者を利用する
不要な家財道具や衣類、電化製品等があれば不用品買取業者に買い取ってもらいましょう。
ただし、何でも買い取ってもらえるわけではなく、劣化や汚れが激しい物、製造から10年を超えた家電製品は、買い取りを拒否されてしまう可能性があります。
なお、不用品を買い取ってもらえなくとも、逆に不用品の「回収」という形で費用を払い、処分してもらえるケースがあります。有料で処分しても良い場合は、担当者に相談してみましょう。
ミニマリストとして生前整理を行う際のポイント・注意点
不要な物を処分する場合は、個人情報にも気を付ける必要があります。
例えば、パソコンを処分する場合は個人のクレジットカード番号や、インターネットバンクの銀行口座・パスワード等が記録されている場合もあるでしょう。
パソコン機器をリサイクルショップ等へ売却したり、他人に譲渡したりする場合は、必ず初期化しておきましょう。
なお、自分で生前整理を進めるのが難しい場合は、終活業者に相談するのも良い方法です。終活サポートサービスの一つとして、生前整理のサポートも含まれている場合があります。
終活業者に生前整理をしてもらいたい場合は、どれくらいの費用がかかるのか、担当者から見積もりを立ててもらいましょう。
【無料相談】相続に関するお悩みは相続診断士へ
相続は十人十色、十家十色の事情や問題があるもので、その解決策は一通りではないものです。
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